12日に告示された自民党総裁選挙は、告示後、初めての週末を迎えました。
また、立憲民主党代表選挙は、23日の臨時党大会に向けて、最終盤を迎えています。
報道各社の調査数値も出て来ましたので、現時点での各候補の数値を整理します。
【参考資料1:自民党総裁選各報道機関調査まとめ】
【参考資料2:立民党代表選各報道機関調査まとめ】
【朝日新聞調査】
朝日新聞社は、9月14日・15日、コンピューターで無作為に電話番号を作成し、固定電話と携帯電話に調査員が電話をかけるRDD方式で全国の有権者を対象に調査を行いました。
固定は有権者がいると判明した970世帯から455人(回答率47%)、携帯は有権者につながった1600件のうち615人(同38%)、計1070人の有効回答を得ました。
それによりますと、「自民党の総裁選挙についてうかがいます。新しい自民党総裁は事実上、次の首相になります。あなたは、自民党総裁に、だれがふさわしいと思いますか。」という質問を行ったところ、【石破茂】と回答した人が26%と最も多く、次いで【小泉進次郎】が21%、【高市早苗】が11%となりました。
この他、【上川陽子】と【河野太郎】が4%、【小林鷹之】と【林芳正】が3%、【加藤勝信】と【茂木敏充】が1%で、【この中にはいない】が20%、【その他・答えない】が6%でした。
さらに、「候補者いずれかの名前を挙げた人に、あなたが、その人を選んだ理由は何ですか。」と尋ねました。
【石破茂】と答えた人は、「政策や理念がよいから」が28% 「経験や実績があるから」が47%、「誠実そうだから」15%、「新鮮なイメージがあるから」5%でした。
【小泉進次郎】と答えた人は、「政策や理念がよいから」11%、「経験や実績があるから」3%、「誠実そうだから」28%、「新鮮なイメージがあるから」55%でした。
【高市早苗】と答えた人は、「政策や理念がよいから」59%、「経験や実績があるから」10%、「誠実そうだから」12%、「新鮮なイメージがあるから」14%でした。
【上川陽子】と答えた人は、「政策や理念がよいから」14%、「経験や実績があるから」42%、「誠実そうだから」17%、「新鮮なイメージがあるから」21%でした。
【河野太郎】と答えた人は、「政策や理念がよいから」7%、「経験や実績があるから」49
%、「誠実そうだから」19%、「新鮮なイメージがあるから」9%でした。
【小林鷹之】と答えた人は、「政策や理念がよいから」23%、「経験や実績があるから」6%、「誠実そうだから」23%、「新鮮なイメージがあるから」46%でした。
【林芳正】と答えた人は、「政策や理念がよいから」26%、「経験や実績があるから」47%、「誠実そうだから」16%、「新鮮なイメージがあるから」8%でした。
【加藤勝信】と答えた人は、「政策や理念がよいから」15%、「経験や実績があるから」28%、「誠実そうだから」49%、「新鮮なイメージがあるから」0%でした。
【茂木敏充】と答えた人は、「政策や理念がよいから」15%、「経験や実績があるから」64%、「誠実そうだから」19%、「新鮮なイメージがあるから」0%でした。
一方、立憲民主党の代表選挙について、「あなたは、立憲民主党の代表に、だれがふさわしいと思いますか」と尋ねたところ、【野田佳彦】と回答した人が29%、次いで【枝野幸男】15%、【泉健太】6%、【吉田晴美】5%でしたが、【この中にいない】と回答した人が36%と最も多くなりました。
【讀賣新聞調査】
讀賣新聞社は、9月14日・15日、総裁選の投票権を持つ全国の党員・党友1500人を対象にした党員調査を実施しました。
それによりますと、投票先は【石破茂】26%、【高市早苗】25%、【小泉進次郎】16%、【上川陽子】6%、【小林鷹之】6%、【林芳正】5%、【河野太郎】3%、【茂木敏充】2%、【加藤勝信】1%でした。
この結果を基に、党員・党友票を試算しますと、【石破茂】97票、【高市早苗】94票、【小泉進次郎】60票、【上川陽子】22票、【小林鷹之】22票、【林芳正】18票、【河野太郎】11票、【茂木敏充】7票、【加藤勝信】3票 となります。
議員の支持動向調査では、【小泉進次郎】45人、【小林鷹之】40人、【林芳正】35人、【茂木敏充】33人、【高市早苗】29人、【石破茂】26人、【河野太郎】24人、【上川陽子】23
人、【加藤勝信】21人で、【未定・未回答】は合わせて91人でした。
党員票と議員票の合計では、【石破茂】と【高市早苗】が123票で並び、【小泉進次郎】105票、【小林鷹之】62票、【林芳正】53票、【上川陽子】45票、【茂木敏充】40票、【河野太郎】35票、【加藤勝信】24票となります。
しかし、得票率では石破茂、高市早苗、小泉進次郎の3氏とも2割弱にとどまっていて、1回目の投票ではどの候補も過半数に届かず、決選投票にもつれ込む情勢だ。
この調査とは別に、13日~15日にかけて全国世論調査を行っています。この中で、「次の立憲民主党代表に最もふさわしいと思う人」を尋ねたところ、【野田佳彦】と回答した人が32%、【枝野幸男】が14%、【吉田晴美】が9%、【泉健太】が8%、【いない】が12%でした。
立民支持層に限っては、【野田佳彦】が5割弱、【枝野幸男】が3割弱、【泉健太】2割弱、【吉田晴美】が1割未満でした。
支持なし層では、【野田佳彦】27%、【枝野幸男】13%、【吉田晴美】11%、【泉健太】5%でした。
【日本経済新聞・テレビ東京】
9月13日~15日、全国の18歳以上の男女に携帯電話も含めて乱数番号(RDD)方式による電話で実施し902件の回答を得た。
「次の自民党総裁にふさわしい人」を尋ねたところ、【石破茂】26%、【小泉進次郎】20%、【高市早苗】16%、【上川陽子】6%、【河野太郎】5%、【林芳正】5%、【小林鷹之】3%、【茂木敏充】2%、【加藤勝信】1%、【いえない・わからない】15%でした。
自民党支持層に限って見てみますと、【石破茂】が25%と前月の調査よりも11ポイント伸ばしています。次いで【高市早苗】が22%と7ポイント伸ばしています。【小泉進次郎】
は21%ですが、前月と比べて11ポイント下げています。【林芳正】7%(前月比+6ポイント)、【上川陽子】4%(マイナス2ポイント)、【河野太郎】4%(マイナス5ポイント)、【小林鷹之】4%(マイナス4ポイント)、【茂木敏充】2%(±ゼロ)、【加藤勝信】1%(±ゼロ)、【いえない・わからない】8%(マイナス3)でした。
一方、「支持なし層」では、【石破茂】23%(プラス6)、【小泉進次郎】18%(マイナス2)、【高市早苗】13%(プラス6)、【上川陽子】8%(プラス6)、【河野太郎】5%(マイナ
ス4)、【林芳正】3%(プラス1)、【小林鷹之】2%(マイナス6)、【茂木敏充】2%(プラス1)、【加藤勝信】1%(±ゼロ)、【いえない・わからない】が25%(マイナス6)でした。
一方、立憲民主党の代表選挙にふさわしい人を尋ねたところ、【野田佳彦】が40%、【枝野幸男】18%、【泉健太】9%、【吉田晴美】6%、【いえない・わからない】26%でした。
立民支持層に限ってみますと、【野田佳彦】58%、【枝野幸男】22%、【泉健太】11%、【吉田晴美】6%、【いえない・わからない】が3%となりました。
立民党代表選挙は、23日の臨時党大会で投・開票が行われます。
また、自民党代表選は、郵送分の投票は26日に締め切られ、27日の臨時党大会にて、議員などの投票が行われ開票されます。以 上
筆者 平木雅己(ひらきまさみ)選挙アナリスト
元NHK社会部記者。選挙報道事務局を長く勤め情勢分析や出口調査導入に尽力。小選挙区
制度が導入された初めての衆議院議員選挙報道ではNHK会長賞を受賞。ゼネコン汚職事件、政治資金の不正など政治家が関わる多くの事件・疑惑も取材。
その後、連合(日本労働組合総連合会)事務局にて会長秘書(笹森清氏)として選挙戦略の企画立案・候補者指導を担当、多くの議員の当選に尽力した。
政策担当秘書資格取得後、法務大臣/自民党幹事長代理はじめ外務大臣政務官、衆参国会議員政策秘書として、外交・安全保障、都市計画、防災、司法、治安、雇用・消費者、地方自治などの委員会や本会議質問を作成、政策立案に携わる。
☆出稿資料☆
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