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アメリカ大統領選〜無所属ロバート・ケネディ・ジュニア 氏、副大統領にシャナハン氏を指名

ロバート・ケネディ・ジュニア氏(70才)の無所属での大統領選出馬は、アメリカの有権者に新たな選択肢を提示するものとなりました。

ケネディ氏は、両親の元大統領ジョン・F・ケネディ氏と元上院議員ロバート・ケネディ氏の影響を受けながらも、民主共和両党から自立した独自の政治的立場を貫いてきました。

彼の主な公約は、連邦政府の権力の分散化、外交・軍事政策の非介入主義的スタンス、経済政策での自由市場の重視などが挙げられます。また、環境保護や生殖権についても自身の信念を貫いており、これらの問題で民主党、共和党の中間に位置する勢力から支持を集めています。

無所属候補ならではの課題もあります。選挙運動資金の調達や、全50州での候補者登録作業など、両大政党に比べてハンディがあるためです。しかし、有権者の政党離れが進む中で、ケネディ氏の「第三の選択肢」としての訴求力は高いと言えるでしょう。

今回の副大統領候補指名は、そうした無所属候補の特性を象徴するものでした。中国からの移民の娘で、かつバイデン支持者だったニコール・シャナハン氏(38才)を選んだことで、ケネディ氏は党派を超えた幅広い支持層の取り込みを狙っているのかもしれません。

ニコール・シャナハン氏は、移民の娘としてアメリカンドリームを体現する人物です。中国系移民の母親を持ち、グーグルの共同創業者と結婚するまでの人生には、多くのドラマがありました。

シャナハン氏の母親は中国人。
父親は精神疾患があり、両親ともに失業状態の貧しい家庭で育ったそうです。
彼女の母親は、中国から渡米した勇気ある女性と言われています。移民として新天地で生活を始めるのは決して容易なことではなく、偏見との闘いもあれど、彼女は逆境に負けることなく、娘に教育の機会を与えたのです。

シャナハン氏は2003年、ワシントン州のピュージェット・サウンド大学に入学。アジア研究、経済、中国語(マンダリン)を専攻し、2007年に卒業。2006年からIPパラリーガルや特許の専門家として法律事務所などで経験を積み、2011から14年までサンタクララ大学のロースクール(法科大学院)に在籍。

2013年には、シンガポール国立大学に交換留学。知的財産やテクノロジー関係の法律を専門に学び、法務博士(J.D.)を取得。2013年に特許管理の会社「ClearAccessIP」を立ち上げ、CEOに就任。

2014年からは、スタンフォード大学ロースクールの研究機関「CodeX」の研究員も務めています。

2020年1月、「Bia-Echo Foundation」を設立。法曹界で活躍する傍ら、生殖権や環境問題にも熱心に取り組む社会運動家としても、またシリコンバレーの大御所、グーグルの共同創業者サーゲイ・ブリンの元妻としての肩書きも多くの人に知られています。

ケネディ・ジュニア氏の無所属出馬とシャナハン氏の副大統領指名は、アメリカ政治に新たなドラマの幕を開ける出来事かもしれません。有権者に受け入れられるかは分かりませんが、二大政党支配から脱却を目指す試みとして、注目に値する動きと言えるでしょう。

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