夫婦別姓制度を認める訴えを起こした原告らを支援する弁護団長、寺原真希子弁護士とはどんな人?。
東京大学理科類から法学部に文転し、1997年東大卒業と同年、司法試験合格、弁護士に。2008年にニューヨーク州弁護士登録。2016年7月から表参道法律会計事務所の共同パートナーに就任しました。
同性婚を求める裁判を起こしたのが2015年。寺原弁護士は主にセクシャルマイノリティに特化した案件を扱っています。自身もまた女性であり、二児の子供を持つ母親である立場から社会の「ずれ」を職業がら感じ取っていました。
2019年2月14日には、13組の原告が同性婚を求める全国一斉訴訟の弁護団として訴状を提出した。同日夜に都内で開かれた応援イベントでは、自らが立ち上げた一般社団法人Marriage For All Japanの代表理事として、支援者に「結婚の自由をすべての人に!」と乾杯の発声をし、開かれた未来に向けて表明しました。
私が生まれ変わってまた弁護士になっても、全く同じ道を歩むだろうと思います。変えていかなければならないと感じる現実とぶつかったとき、弁護士として経験を重ねてきたことが、大きな力になります
寺原弁護士がその仕事に関心を持ったのは、小学生の頃、大きく影響したのは、紛れもなく、父親のDV家庭内暴力でした。
「物心ついた頃から、父は母に暴力をふるっていました。当時はDV防止法もなく、口に出すことは家の恥という感覚で、親戚にも話せませんでした。夜、暴力が始まると、母は私と弟を連れて隣家に助けを求め、父が眠った頃にそっと帰る。それが大学入学で上京するまで続きました」
郷里の宮崎で、実の父親に怯えながら母親は細々と働いていたが収入が充分ではありません。だが離婚という選択肢はなかったといいます。そんな母親の存在が、「抜け出したくても抜け出せない人たちの力になりたい」という大きな原動力に繋がりました。
母のような立場にある人々を助け、弁護士として尽くしたい。その思いが、寺原弁護士を方向転換させました。
寺原弁護士のようなキャリアの持ち主でも、何をやっても「女性」として見られてしまうことがあるという葛藤の中で、一人の弁護士としての立場を維持すること、自分なりの回答が見えてきたと言います。
「女性が働く際には、女性であることを感じさせないように男性的に振る舞うという一方で、女性であるということも自分の特徴の一つであると捉えて、無理をせずに自分らしくいるという方向性もあるのではと考えるようになりました。依頼者が女性のときなど、私が女性だから安心してもらえるということもある。私生活だけでなく、仕事をする上でも、自分らしさを大切にしていきたいと思いました」
夫婦別姓の裁判において、寺原真希子弁護士は、個人の自由と平等に基づく社会を構築するための社会の多様性を認め、個人の選択を尊重する日本の法制度の変革を目指しています。
引用元:http://tokyo-omotesando.jp/lawyers/index.html
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