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東京都知事選 小池知事と蓮舫氏の予測得票数は?当選ラインを大胆算出!

来月7日に投開票が行われる都知事選について、国政政党が支援もしくは自主的に応援を表明している小池百合子知事、蓮舫(斎藤蓮舫)氏の2人に絞って、これまでの2人の選挙結果等から予測得票数、概ねの当選ラインを算出してみます。

小池知事が前回2020年知事選にて獲得した得票数、また、直近に全都で行われ、蓮舫氏自身も審判を受けたという観点から一昨年22年の参議院東京選挙区での得票数を用います。

異なる選挙での得票数を比較することになりますが、「全都で行われ、有権者がそれぞれの氏名を書いて投票した結果」ということを鑑みての比較と致します。

前回20年都知事選で、小池知事は366万票、相対得票率で約60%(59.7%)を獲得し、2位以下の候補者に圧倒的な差をつけました。

得票率が最も高かったのは神津島村の82.2%で利島村、新島村で80%以上の得票率となっています。最も低かった渋谷区でも51.7%と半数以上の人が支持しました。【資料1】

対する蓮舫氏の22年参議院選東京選挙区での得票数は67万票と、蓮舫氏が立候補した選挙で最も少なくなりました。

過去4回の蓮舫氏の得票数を振り返りますと、04年92万票、10年は171万票、16年112万票です。特に16年選挙と22年選挙を比較しますと、4割近く得票数を減らしています。【資料2】

一方、22年参議院東京選挙区には、小池知事の秘書を務めた地域政党都民ファーストの会の荒木千陽氏が立候補しました。

ここでは、荒木氏に加え、今回、小池知事への支援/応援を明らかにしている自由民主党、公明党の候補そして今年4月の衆議院東京15区補欠選挙に立候補して小池知事の応援を受けた乙武洋匡氏の得票数を合わせて「小池勢」とします。

これに対して、蓮舫氏自身の得票数に、共産党、社会民主党、もう1人の立憲民主党の候補そして、今回は「静観」を決めたれいわ新撰組の候補の得票数も合わせて「蓮舫支援勢」と考えます。【資料3】

その結果は、「小池勢:289万票」に対して、「蓮舫支援勢:235万票」で、その差は54万票、惜敗率は81でした。

つまり、「静観」方針を決めたれいわ新撰組候補の得票数を加えても「蓮舫支援勢」の力は「小池勢」の8割程度となります。

区市部に限ってみていきますと、杉並区、武蔵野市、多摩市では蓮舫勢が上回っているものの、千代田区が63%、江戸川区64%、墨田区と足立区で68%と都内中央部・北東部での得票の弱さが際立っています。

興味深いのは、両勢力の「得票差:54万票」が日本維新の会候補が獲得した「53万票」とほぼ一致している点です。

また、政党の「基礎体力」と言える比例代表選挙の得票数を並べてみます。自民・公明・国民の各党の比例票を合わせます300万票、これに対して、立民・共産・社民そしてれいわの比例票を合算しますと196万票、その差は104万票、惜敗率にて65になります。

比例票においては、小池への支援を表明している自民・公明・国民を支持層が蓮舫氏への支援を表明している政党の支持層をかなり上回っています。【資料4】

小池知事、蓮舫候補のそれぞれの陣営の今後の選挙戦術や争点設定などにより、有権者がどのような判断を示すのか投票箱が閉まるまで予断は許しませんが、小池知事、蓮舫候補が過去戦った選挙での結果、そして支援を表明しているそれぞれの政党の基礎体力とも言える直近の比例票を比較してみますと以上のような数値が浮かび上がりました。

また、過去最多の56人が立候補していることから投票率の高低=設定がまだできませんが、過去、全都で選挙を戦った経験がある2人の候補者の得票数から概ね「250万票」を争う構図になりそうです。以 上

筆者 平木雅己(ひらきまさみ)選挙アナリスト

元NHK社会部記者。選挙報道事務局を長く勤め情勢分析や出口調査導入に尽力。小選挙区制度が導入された初めての衆議院議員選挙報道ではNHK会長賞を受賞。ゼネコン汚職事件、政治資金の不正など政治家が関わる多くの事件・疑惑も取材。

その後、連合(日本労働組合総連合会)事務局にて会長秘書(笹森清氏)として選挙戦略の企画立案・候補者指導を担当、多くの議員の当選に尽力した。 

政策担当秘書資格取得後、法務大臣/自民党幹事長代理はじめ外務大臣政務官、衆参国会議員政策秘書として、外交・安全保障、都市計画、防災、司法、治安、雇用・消費者、地方自治などの委員会や本会議質問を作成、政策立案に携わる。

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