2024年6月3日、バイデン大統領の次男、ハンター・バイデン氏(54歳)の、銃の不法所持などによる刑事裁判が、東部デラウェア州ウィルミントンの連邦裁判所で月曜日に始まりました。公判では、6人の男性と6人の女性、および4人の予備陪審員が、陪審員に選ばれました。
この公判は、11月にバイデン大統領の再選を目指す選挙運動の最中に始まりました。
マリーエレン・ノレイカ裁判長は、新たに着席した陪審員に予備的指示を読み上げ、この日の審理を締めくくりました。指示には、事件について誰にも話さないことや、独自の調査を行わないことなど、基本的な警告が含まれます。
潜在的な偏見を適格に判断するために、薬物中毒や銃の権利などの問題についても質疑されました。月曜日の公判を延期する前に、最終的には陪審員に、事件について話し合ったり読んだりしないよう指示していました。
冒頭陳述は4日に始まる予定です。ハンター氏は2018年に違法薬物の依存症を隠して拳銃を所持したとして3つの罪に問われています。
回想録によると、ハンター氏は薬物依存症と闘っていたとして、無罪を主張しています。
現職の大統領の子息が刑事事件で訴追されるのは初めてのことです。
審理はおよそ2週間続く見通しで、73歳の誕生日を迎えたジル・バイデン大統領夫人も出席しました。ハンター氏の妻メリッサ・コーエン・バイデン、異母妹のアシュリー・バイデンなど、バイデン家のメンバーも見られました。
「ジルと私は息子を愛しており、彼が今の大人になったことをとても誇りに思っています」とジョー・バイデン氏は声明を発表し、多くの家族が愛する人たちを依存症に苦しめていると付け加えました。
ハンター氏については税金をめぐる罪で2度目の起訴を受けており、2016年から2019年にかけて少なくとも140万ドルの連邦税を逃れようとしたとされています。重罪3件、軽微な罪6件の計9件の罪状があります。これらの罪状には、税金の申告・納付を怠った罪や、虚偽の納税申告、評価逃れなどが含まれており、有罪判決を受けた場合、最長17年の禁錮刑を言い渡される可能性があるとされています。
また、2022年Twitter社を買収し、オーナーになったイーロン・マスク氏により、過去の社内文書「Twitterファイル」が公開されたことにより、Twitter社が米民主党からの削除要請を受け、ハンター氏の疑惑を隠していた事が発覚されました。
アメリカ大統領選挙でバイデン氏と争うトランプ前大統領(77)が先月30日に有罪評決を受けているだけに、共和党はハンター氏の裁判を利用し、バイデン氏への攻撃を強めるとみられます。
共和党対米民主党の闘いは既に始まっています。互いの中傷キャンペーンも激化しそうです。
参考サイト:
アメリカ・バイデン大統領の次男ハンター氏 銃の不法所持など
バイデン米大統領の息子ハンター氏、2度目の起訴 脱税などで
バイデン大統領の53歳次男、訴追の3件で司法取引に合意
バイデン大統領の次男・ハンター氏 9つ全ての起訴内容を否認
バイデン氏次男を米連邦大陪審が起訴、税関連の9件の罪で
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