トランプ前米大統領が女性作家への名誉毀損で巨額の賠償を命じられたニューヨーク連邦地裁の判決を巡り、トランプ氏の代理人弁護士は2024年3月8日、賠償金額を上回る9163万ドル(約135億円)の支払いを保証する保険会社の債券を提出し、相手女性作家に対し控訴手続きを始めたと明らかにしました。
ドナルド・トランプ前大統領は、2024年1月、女性作家への性的暴行を否定した上で女性作家の名誉を毀損したとして、損害賠償を求められた訴訟において123億円の賠償命令が下されていました。原告の女性作家は28年前にNYにある高級百貨店の試着室で、トランプ氏から性的暴行を受けたと主張したことに対し、トランプ氏は「本を売るための売名行為」と批判していました。陪審はトランプ氏に悪意があったと認定、損害賠償額の他に懲罰的損害賠償を科し、8,330万ドル(総額123億4,000万円)の支払いを命令しました。これに対してトランプ氏は「全く馬鹿げている。この女性が誰かも知らない。
これは政治的な魔女狩りで戦う必要がある」と控訴する姿勢をあらわにしていました。
トランプ氏は2月にも一族企業の不正訴訟で4億ドル以上の支払いを命じられています。
この判決の差し止めに必要な現金の確保にも苦慮しており、同様に保険会社に債券発行を依頼する可能性があるので保険料が大きな負担となりそうです。
【ニューヨーク共同】
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