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【解説】都議会の仕組みと与党の「2/3割れ」の意味とは?

こんにちは。前回は東京都議会議員選挙の結果について解説しましたが、今回は「都議会の仕組み」について詳しくお伝えしたいと思います。特に注目すべきは、与党が2/3の議席を割ったという点です。この変化がどんな影響を持つのか、制度的な観点から見ていきます。

都議会とは何か?

都議会は、東京都における「法律」にあたる条例を制定する立法機関であり、都政のチェック機関でもあります。
127名の議員で構成されており、選挙区は23区、26市、多摩地域、島しょ部に分かれています。

都議会の主な役割

  • 条例の制定:東京都独自のルールづくり
  • 予算審議:都知事が提出する予算案を審査・可決
  • 行政監視:都知事や都庁の仕事をチェック
  • 意見表明:東京都の立場を国に表明する

都議会の運営体制

本会議
全議員が参加し、質疑や採決を行う場です。代表質問(会派代表が行う質問)や一般質問(個人の議員による質問)があります。
委員会
専門分野ごとの審査を行います。例えば、防災・福祉・教育など。ただし委員会の審議は非公開であり、市民からの可視性は極めて低いのが実情です。

都知事と都議会の関係:二元代表制

都政は「二元代表制」が採用されています。知事と議会は市民によって別々に選ばれ、それぞれが独立して存在します。

  • 知事:行政の長(予算案や条例案を提案)
  • 都議会:立法と監視を担う。知事の案を可決・否決・修正可能

この関係は形式的には対等ですが、実態は与党の議席数によって大きく左右されます。

可決に必要な議席数

  • 通常の条例・予算案:出席議員の過半数で可決
  • 重要案件(再議・百条委員会設置・議員処分など)議員定数の2/3以上の賛成が必要

つまり、与党が過半数を抑えていれば都政の主導権を握れるということです。

今回の都議選:与党が「2/3」を割った意味

2025年都議選で、都民ファーストと自民、公明などの与党勢力は合計で80議席前後となり、127議席のうち2/3にあたる85議席に届きませんでした。
これは以下のような点で意味を持ちます:

  • 再議(知事が拒否権を発動し、議会が再可決を目指すケース)が成立しにくくなる
  • 百条委員会(強制力のある調査機関)を設置しにくくなる
  • 与党内で意見が割れた場合、知事案が否決される可能性が出てくる

そもそも「再議」とは?

知事が出した案が議会で否決された際、知事がもう一度議会に審議を求める制度が再議です。
ただし再議が成立するには、議会の2/3以上の賛成が必要です。
現実にはこの再議はほとんど起きていません。過去にも確認されておらず、「制度としてあるが使われない」状態が続いています。

野党はなぜ無力なのか?

現在の都議会では、与党が過半数を維持しているため、次のような状況になっています。

  • 反対意見を出しても法案は通る
  • 修正案を出しても否決される
  • 調査機関(百条委)も設置できない

つまり、「野党は議会内で何もできない」のが現実です。

野党に残された手段は?

とはいえ、野党にもできることはあります。

  • 議会質疑で記録を残す
  • 情報公開請求で行政の矛盾を暴く
  • SNSやメディアで市民に実態を伝える
  • 次の選挙に向けてビジョンを示す

近年ではSNSの普及により、市民が直接一時情報にアクセスできる環境が整っています。野党の質疑の「切り抜き動画」などが拡散されることで、市民の共感や怒りが広がりやすくなりました。

改善すべき点:都議会の「見えづらさ」

  • 委員会の審議は非公開
  • 議事録は数か月遅れで公開
  • 検索性が悪く、一般市民には届きづらい

→ 動画中継の拡充や議事録の即時公開を求めていくべきです。

まとめ:都議会を動かすには「外からの圧力」が鍵

都議会内での変化は与党の力関係で決まってしまいますが、ネットやSNSを通じて外から議会を動かすことは可能です。

  • 若者による情報発信
  • 政治家の出現や矛盾の可視化
  • 市民の声を集め、議会にプレッシャーをかける

これが実現すれば、与党も無視できなくなります。


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