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「在日の金くんヘイト裁判」金氏勝訴

在日韓国人3世の金正則(キム・ジョンノリ)氏(70)が、高校時代の同級生・西村元延(ニシムラ・モトノブ)氏(70)を相手に起こした民事訴訟で、東京地裁は2025年3月18日、金氏の訴えを認め、被告に110万円の支払いを命じた。

〈訴訟の経緯〉
金氏と西村氏は、福岡県立修猷館高等学校の同級生であり、大学進学後も同窓会を通じて交流を続けていた。しかし、西村氏は定年後、X(旧ツイッター)やFacebookで在日韓国人への差別的な投稿を繰り返していた。

2018年、金氏は帰省時に西村氏と面会し、投稿の中止を求めた。しかし、西村氏の投稿は続き、金氏は同窓会のメーリングリストでこの問題を報告。西村氏はFacebookの投稿を削除したが、Xでは差別的投稿を続けた。

2020年2月以降、西村氏は「在日の金くんへ」と題し、金氏個人を名指しする攻撃的な投稿を繰り返す。

「在日朝鮮人韓国人の金くん、もう日本にたかるの止めなよ」

「在日の金。お前が責任持って謝罪と賠償をしろ」

「朝鮮人ってやっぱり馬鹿だね」

「朝鮮人は明らかに性犯罪が多いよね」

これに対し、金氏は2024年3月29日、東京地方裁判所に名誉毀損と精神的苦痛に対する損害賠償として110万円を請求する訴訟を提起した。

〈裁判の経緯と判決〉
2024年5月30日、第1回口頭弁論で金氏は意見陳述を行った。西村氏は一時謝罪の意思を示したものの、SNS上で「これはヘイトではない」と主張し続けた。和解交渉も決裂し、2025年1月には金氏の尋問が行われた。

そして2025年3月18日、東京地裁の衣斐瑞穂(えび・みずほ)裁判官は、金氏の訴えを認め、被告に110万円の支払いを命じた。判決では、西村氏の投稿が社会通念上許容される範囲を超えており、金氏の人格権を侵害したと明確に示された。また、西村氏が裁判中もヘイト投稿を続けたことが考慮された。

〈ヘイトスピーチの法的責任〉
ヘイトスピーチ解消推進法は私人間の権利義務を直接規定するものではないが、判決では「特定の民族を犯罪者と決めつける発言は名誉毀損や侮辱に該当し得る」と言及された。

「○○民族は犯罪を犯すから、○○人も犯罪者だ」という主張は、以下のような法律違反となる可能性がある。

ヘイトスピーチ(特定の民族への差別煽動)

名誉毀損(虚偽の事実の公表)

侮辱(侮蔑的発言)

また、SNS上の差別的発言による損害賠償の相場は100万円以上とされ、今後の抑止力となると神原元弁護士は指摘する。

〈社会への影響〉
この裁判は、個人の名誉を守るだけでなく、在日コリアンに対するヘイトスピーチの問題を社会に問いかける意義を持つ。支持者や同窓生は傍聴や街頭活動を通じて金氏を支援し、判決への関心も高まった。

〈個人を尊重する社会へ〉
私たちは時に「全体」として物事を捉えすぎ、個人を軽視してしまう。歴史が示すように、全体主義的思考は個人の自由を抑圧し、社会の硬直化を招く。

「在日の金くん」ではなく、「同期の金さん」として捉えることはできなかったのだろうか。

また、ヘイトスピーチ規制と表現の自由のバランスについても、慎重な議論が求められる。

この裁判は、人間対人間の問題を法で解決する形となった。社会の成熟度を示す重要な判例として、今後の議論を促すことにつながるものになった。

参考サイト:
さくらフィナンシャルニュースnote
弁護士ログ

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