日本政府は2025年1月20日にアメリカ・ワシントンD.C.で開催されるドナルド・トランプ次期大統領(78)の就任式に、岩屋毅外務大臣(67)を出席させました。この決定は、表面的には儀礼的なものでありながら、その裏には新政権との関係構築を急ぐ日本政府の深謀遠慮が隠されています。
これまでアメリカの大統領就任式には、各国の駐米大使が出席するのが慣例とされてきましたが、今回は特別な意味を持つ式典となっています。現に、トランプ大統領は初日から多くの大統領令を発行しています。各国の代表は式典に出席するだけでなく、外交政策が試されているのです。
トランプ大統領就任式に先立って岩屋外務大臣は、オーストラリアのペニー・ウォン外相(56)らと会談するなど、次期政権を見据えた外交を行っていました。
岩屋大臣はオーストラリアに次いでインドのスブラマニヤム・ジャイシャンカル外相(70)とも会談し、連携を確認しました。
岩屋外務大臣
「インド太平洋の戦略環境は非常に厳しさと複雑さを増しております。トランプ政権が誕生して、まず最初にクアッド(日米豪印)外相会合が開かれるということは、極めて重要だと思っております。」
そして、日本時間の21日未明、ワシントンの連邦議会議事堂内で行われた就任式に出席した岩屋外務大臣は、トランプ新大統領の立つ演台の斜め向かいの席から演説の様子などを見守りました。
〈岩屋外務大臣を招待 中国寄りの外交に対する牽制〉
アメリカ大統領の就任式に日本の外務大臣が出席したのは、今回が初めてです。通常は駐在大使が式典に出席するのが慣例ですが、今回は特別に岩屋外務大臣が招待されました。
米国務省の発表によると、マルコ・ルビオ米国務長官(53)と岩屋毅外相は21日、北朝鮮とロシアの政治・安全保障面の連携を巡る懸念について協議しました。ロシアの防衛産業基盤に対する中国の支援についても話し合いました。
北村俊博外務報道官によると、岩屋外相は訪問先のワシントンでルビオ長官と会談し、防衛力強化を継続する方針を伝え、また、日本企業が不安なく投資できる環境の整備も要請しました。
〈USスチールや関税の話はスルー〉
アメリカを訪問中、岩屋外務大臣は、ルビオ米国務長官と初の外相会談を就任初日に行いました。日米の外相が対面での会談を行うのは異例中の異例です。ルビオ米国務長官は対中国強硬派として知られているだけに、今回岩屋大臣が「親中・媚中」的な態度を取っていることに対しての牽制球を投げたに違いないとしています。
岩屋毅外相は22日、ワシントンで日本経済新聞のインタビューに答え、21日の日米豪印「Quad(クアッド)」外相会合で、ルビオ氏から「インド太平洋地域の平和と安定のための結束を阻害する事柄は抑止する」との考えを示されたと明らかにしました。
また、オーストラリアとインドを交えた外相会合も行われ、中国の動きを踏まえて引き続き連携していくことを確認しました。
岩屋外務大臣
「今後とも日米同盟を新たな高みに引き上げていこうと、そして自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて緊密に協力していこうということで一致を見たところでございます。」
会談で岩屋大臣はUSスチール買収を念頭に、「アメリカへの投資についての不安や懸念を払拭する努力をしてほしい」と申し入れました。これに対してルビオ米国務長官は日本企業による対米投資の重要性を認識しており、安全保障の連携を強化する意向を示しました。
関税の引き上げは議題に上がらなかったということです。
参考サイト:さくらフィナンシャルニュースnote
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2025/1/23
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岩屋外務大臣が対談したオーストラリアの外相は **ペニー・ウォン**(Penny Wong)¹、インドの外相は **スブラマニヤム・ジャイシャンカル**(Subrahmanyam Jaishankar)² です。
日豪外相会談|外務省 – Ministry of Foreign Affairs of Japan.
日米豪印外相会合|外務省 – Ministry of Foreign Affairs of Japan.
日豪外相会談 | 岩屋たけし Official site|元防衛大臣 衆議院議員.
日印外相会談|外務省 – Ministry of Foreign Affairs of Japan.
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