米国司法省は、2024年11月18日、日本の統合型リゾート(IR)事業に絡み、日本の国会議員らに賄賂を渡したとして、中国のオンライン賭博業者500.com(現BIT Mining Ltd.)の元最高経営責任者(CEO)潘正明被告を海外腐敗行為防止法違反などの罪で起訴した。
潘被告は日本での大規模IR計画で2017~19年に、賄賂目的でコンサルタントに190万ドル(約2.9億円)を仲介させたとされる。
賄賂は現金のほか、旅行や接待、贈答品だった。プライベートジェットでのマカオ旅行、高級ブランド「セリーヌ」のバッグ購入、豪華な北海道スキー旅行。そして夜はお約束、女性(セックスワーカー)の手配。スマートFLASH 2024.11.21 の記事によると、米国司法省は、セックスワーカーの接待を把握している。もう逃げられない。そしてその北海道旅行の最中に賄賂と旅行代金が支払われたという。この旅行には藩被告は同伴しておらず、コンサルタント業者に任せていた。
潘被告はコンサルタントと偽の契約を結び、賄賂の支払い隠蔽(いんぺい)も図ったという。
2019年12月26日、東京地検特捜部の調べに現金を渡したと供述したのは、贈賄容疑で逮捕された中国のオンライン賭博業者500.com顧問で元沖縄県浦添市議の仲里勝憲容疑者(47歳)。衆院解散当日の2017年9月28日に秋元議員に300万円を渡し、同じころに岩屋氏ら国会議員5人に「それぞれ100万円前後を渡した」と供述している。
500.com(現BIT Mining Ltd.)は、米国司法省およびSECとの調査を解決するために1000万ドルの罰金を支払うことに同意し、3年間の起訴猶予契約を締結した。さらに、同社はコンプライアンスプログラムを強化し、今後も協力を続けることに同意。
藩被告は、賄賂の支払いと隠蔽に関与したとして複数の罪で起訴され、BIT Mining Ltd.としては、関係者を突き出してトカゲの尻尾切りで済ませたと言える。
〈米司法省が日本政治家への賄賂事件を告発!?〉
賄賂を受け取ったとされる国会議員5人とは
日本維新の会の下地幹郎議員(63歳)
自民党の中村裕之議員(63歳)
自民党の岩屋毅外務大臣(67歳)
自民党の船橋利実議員(63歳)
自民党の宮崎政久議員(59歳)
これらだけではない。自民党のみならず公明党・維新議員らとのやり取りを米国司法省に抑えられているという。今後の米司法省の捜査によって、どこまで内部にメスを入れられるのか注目される。
中でも岩屋毅氏は石破内閣で外務大臣を務めているだけになぜ、このような疑惑のある人物に外務大臣を任命したのか。
IR事業をめぐる中国企業との癒着が明らかになった事件は米国司法が介入しなければ暴けないのかという日本の腐敗しきった政治に幻滅させられることしきりだ。もちろん米国へも弱みを握られることとなる。
〈岩屋氏は完全否定〉
カジノを含む統合型リゾート(IR)事業をめぐり衆院議員の秋元司容疑者(48歳)が逮捕された汚職事件で、2020年1月4日に大分で開かれた記者会見では岩屋氏は「中国企業から金銭を受け取った事実は断じてありません」
「名刺交換した中にいたかもしれないが、記憶にない。何かを頼まれたことなど一切ない」
「政治資金規正法上からも外国企業から金銭を受け取ることはありえない」
と受領を否定。これに対して藩被告は100万円前後の現金を岩屋氏に贈ったと供述しており、話が食い違っていた。
岩屋氏は2024年9月に行われた自民党総裁選では、石破陣営の選対本部長だった。(同年1月まで所属していた麻生派は、総裁選では麻生氏の指示で高市氏に票を集めた。)
2024年10月1日より、石破内閣の外務大臣へとのし上がる。
〈中国人にパーティ券を買ってもらって開かれた日本にしよう!〉
そもそも岩屋氏はこんな発言をしていた!
2024年1月10日岸田政権時代の自民党・政治刷新本部の会合に遡る。
青山繁晴参議院議員(72歳)は、「外国人のパーティー券購入の禁止の項目がないのはおかしい」と指摘する。
外国人のパーティー券購入(外国人による献金は禁止されている)は政治刷新や政治改革の抜け道となっているので禁止すべきだ!と岸田文雄総理(67歳)の目をチラッチラッと見ながら提起し、それに対して、多くの議員から拍手が起きた。
するとすかさず、岩屋毅衆議院議員が挙手。「私は逆です。外国人に積極的にパーティー券を買ってもらう方がいい。その方が、開かれた党、開かれた日本になる」と発言したのだ。
パーティー券を購入している外国人は主に中国である背景も忘れてはならない。
参考サイト:
「カジノで見返りを」中国企業が日本の議員らに3億円の賄賂工作…マカオ旅行ではセリーヌのバッグ贈呈、夜は “女性” も手配の大豪遊
日本の国会議員にIR事業で贈賄 米司法省、中国企業元CEOを起訴
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