斎藤元彦兵庫県知事(47歳)が再選を果たした昨年2024年11月の兵庫県知事選で、対立候補だった稲村和美氏を支持表明した22市長を元川西市議の『NHKから国民を守る党』の党員、中曽千鶴子氏(62歳)が刑事告発しました。
〈市長会が22人の賛同で稲村氏を支持〉
県内29市のうち、22の市長が賛同し市長会有志として知事選投開票日の3日前に兵庫県庁で会見し「稲村さんと心ひとつに県政が新たに出発することを願う」「混乱を収束できるのは稲村さんしかいない」等々、稲村氏への支持を表明しました。
これが公務員等の地位利用に当たるとして、元川西市議でありNHK党の中曽氏が告発人となって、兵庫県警や神戸地検に告発状を2025年1月7日に送付しました。
代理人の徳永信一弁護士は、
「市長による選挙活動としては一線を超えてしまった。これはやりすぎなんだ、これは駄目なんだ、ということをきちんとした事例を残しておきたいという気持ちから告発させていただいた。」との理由を説明しました。
刑事告発を受けて、県市長会の会長である兵庫県丹波篠山市の酒井隆明市長(70歳)は「なぜあの表明をしたのか理解してもらっていない。県の混乱は市民生活の混乱に直結する。だから新しい人に新しい県政を期待した。」とコメントしました。
一方、市長会有志の代表を務めた小野市の蓬莱務市長(78歳)は、「今のところ申し上げることはない」とだけ述べました。
斎藤氏を巡ってはパワハラ疑惑などで百条委員会が開かれ、選挙後にPR会社に報酬を支払ったのは公選法違反(買収)の疑いがあるとして、神戸学院大学の上脇博之教授(66歳)と元東京地検特捜部検事の郷原信郎弁護士(69歳)が2024年12月に刑事告発しています。
〈中曽千鶴子氏とは なぜNHK党から出馬したのか?〉
最終学歴は武庫川女子短期大学。ニックネームは『お鶴さん』『鶴さん』『中さん』
『NHKから国民を守る党』の党首、立花孝志氏(57歳)との出会いは2009年9月に中曽氏が主催した京都での『NHKを許さないデモ』にありました。このデモが、NHK党、立花党首が初めて参加したデモだそうです。
2010年に「在日特権を許さない市民の会」(在特会)の会員らとともに、徳島県教職員組合の事務所に侵入し襲撃、2014年に30万円の罰金刑が確定。民事訴訟による賠償金436万円支払命令を受けています。
NHK党の立花氏は、2018年8月25日に川西市議選に向けて、中曽氏とともに映った動画で、公認に至った経緯などについて話し、中曽氏が署名を募って要望書を出し朝鮮学校への支援金をこれまで一億円の1/2にしたことや、川西市から北朝鮮拉致の特定失踪者が中曽氏の高校の後輩であり、運動を続けていることなどの話を受け、「右的な人左的な人色々ある中で、中曽さんは政治ができる人」「ぜひ政治家になってほしい」「昔は過激なこともやったのだろうが、隠さずに罪を認めてくれれば良い」などと応援していました。
しかし10月には、NHK党から出馬、自身の川西市議会議員選挙運動中に「犯罪朝鮮人を射殺したお巡りさん万歳〜!。奈良のお巡りさん、バンザーイ」「大阪府警?も射殺しろー」
「半島人を日本から叩き出せー!、半島人を大阪から叩き出せー!」
「日本から出て行けアホチョンコー」(チョン、チョンコは朝鮮人を表す差別用語)などと叫び、政治家らしからぬ振る舞いを晒してしまいました。ですが、立花氏の応援もあって1,965票で奇しくも当選しました。
2022年には参議院選挙に兵庫選挙区から出馬するも落選。
のち、2022年、川西市議選に再出馬するも落選。
〈中曽氏の北朝鮮拉致被害者救出活動〉
中曽氏は昭和60(1985)年12月4日、兵庫県にある神戸松陰女子大学の校門付近から行方がわからなくなった拉致被害者・特定失踪者秋田美輪さんを救出する活動をしており早期帰国実現のため自治体、行政も積極的に啓発することが必要であるとして啓発を続けています。
参考サイト:さくらフィナンシャルニュースnote
稲村氏支持表明の22市長を公選法違反容疑で告発 昨秋の兵庫知事選で元川西市議の女性
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