去る2024年7月5日、郷原総合コンプライアンス法律事務所代表郷原信郎弁護士(69歳)と、『政治の闇を暴く』バンダナ姿でおなじみの上脇博之神戸学院大学教授(66歳)は、都知事定例会見での小池百合子都知事(72歳)の発言が「公務員の地位利用による選挙運動」であるとして東京地検に告発状を提出していた。
現職の知事が選挙に出る場合、通常なら選挙期間中は休職、副知事など地方自治法に基づく執行代理を立てるのに、小池都知事は「公務優先」を旗印に、それを立てなかった。
そして、候補者でありながら、露出のある公務には取り巻きの記者が取り囲み、候補者としてのPRを公務の中で行っており目に余ることとなった。
これらの行為は、公職選挙法136条の2第1項1号に明確に違反していると、これを最初に指摘したのは、鳥取県知事、総務大臣を歴任した片山善博氏(73歳)と言われている。
違反と判断出来たのは法務に精通している元自治省公務員を長きに渡り務めている片山氏の経験に所以するところであろう。
それを、郷原&上脇ペアが現職の都知事を相手取り刑事告発したということである。
郷原弁護士のブログ『郷原信郎の「世の中間違ってる!」』2024年8月16日によると、その後告発状を提出した後で東京地検から
「小池氏の発言が選挙運動に該当することの根拠が不十分」
だとして、数日後に告発状が返戻されていた事を明かした。
郷原弁護士は、『選挙期間中に急遽提出したこともあり、確かに、選挙運動の該当性についての記述がやや不十分だったようで、』
その点について判例上の根拠等「告発の理由」を大幅に加筆し、7月16日に、東京地検に再度提出。東京地検の直告受理係の担当検察官が再提出の告発状について検討すると言ってくれたそうだ。
そして、8月の第2週頃、その検討状況についてどうなっているのか確認したところ、
「告発状として特に不十分な点、返戻して補充してもらう点はないので、このまま、告発事実についての検討及び所要の捜査を行う」
との返事をもらったとの事である。事実上受理した形だ。
郷原弁護士
『その際、「告発状の受理」の取扱いについて確認したのですが、東京地検では、告発状について正式な受理手続は取らず、そのまま捜査を行い、起訴不起訴の処分が決まった時点で、告発を受理した上で刑事処分を行い、告発人に通知する、という取扱いにしているようです。』
つまり、政治家等については、告発の受理が公になると、それ自体が大きな政治的影響を生じさせるということで、正式な受理手続きは取らず、そのまま捜査だけ行い、起訴出来るかどうか明らかな証拠があったら刑事処分を行う、逮捕か在宅起訴なのかは分からないが、そのような取扱いにしているようだ。
一般人とこうも違う事から政治家の不祥事が色々と生じているのに、なんとも歯痒いものを感じる。
今回の小池都知事に対する公選法違反の告発状の再提出については、上記のような理由で受理が保留されたまま捜査を行われていると理解してよいと思う、と郷原弁護士。
《現在小池都知事が抱える3つの刑事告発》
◆6月18日、小池都知事の学歴詐称疑惑を刑事告発している
小島敏郎氏(75歳) 弁護士、元都民ファーストの会事務総長
◆7月5日、都知事の立場を使った事前政治活動を刑事告発して、表にはならないが受理させた郷原弁護士&上脇教授
◆6月26日、首長、各区市長に、小池都知事が「出馬要請」の経緯めぐり刑事告発している都民団体等175人 こちらも、差戻されたという経緯はない。
以上3つの刑事告発を抱えている小池都知事。
サルサ岩渕氏のユーチューブch、TTBジャーナル9月3日【小池百合子を退陣させる会】発足!朝堂院大覚✕上田令子東京都議会議員オンライン記者会見において、
かつて小池都知事一家を支援し、若い頃の小池都知事をよく知る実業家、朝堂院大覚氏(83歳)は、
「(市民等が)色々な反対運動で証拠を得ているわけで、(小池都知事が)訴えられているし、身の危険を感じているんじゃないかと思います。あと一歩ですね。小島さんの(学歴詐称問題)訴えが受理されたらまあ、堪えると思いますよ。」と語った。
江戸川選挙区上田令子都議(59歳)も、
「警察って被害届すら受理するって、結構難儀なんですよ。でも受理をするってことは一定の確信があると。元江東区長木村弥生氏自民党ネットに有料広告を出して公職選挙法違反、辞任の騒ぎのときも確信犯的に検察警察は動いていたので今回もそれと似たような雰囲気を感じます。」
と小池都知事起訴に向け期待を寄せる。
☆参考サイト☆
郷原信郎の「世の中間違ってる!」小池百合子氏の公選法違反の告発状の東京地検における取扱いについて
【小池百合子を退陣させる会】発足!朝堂院大覚✕上田令子東京都議会議員オンライン記者会見
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