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【政治評論】大津綾香氏、石森雄一郎弁護士の会見が露呈した 「説明責任の逆転」警察庁横やり発言の疑惑

芸能ライター・山本武彦

大津綾香氏が選挙ポスターやQRコードを通じて性的な虚偽情報を拡散されたと訴えている問題は、軽く扱うべきではないだろう。

報道によれば、関連する民事判断では、こうした発信について真実性・真実相当性が否定され、人格攻撃に当たる不法行為と評価されている。

ただ被害を受けたことと、政治団体の代表として説明責任を果たすことは別問題である。

むしろ、「民主主義」を訴えるなら、誰よりも厳密な証拠と透明性を示すべきだ。

7月2日の会見で石森雄一郎弁護士は、警察庁から「横やり」が入り、書類送検時の処分意見が変えられたという趣旨の説明を受けたと主張した。

一方で、会見では空席が目立つことを理由に、メディア側が問題意識を失い「毒されている」との趣旨の批判も行った。

ここに、大津氏と石森弁護士の会見が抱える本質的な矛盾がある。

証拠の裏付けが不十分なまま警察庁の介入を示唆し、取材者が集まらなければメディアの側を疑う。しかし、自らが関わる政党の破産、後援会への支出、破産管財人との訴訟については、抽象的な「政治活動の自由」だけでは説明にならない。

政治家や代理人に必要なのは、同情を求める言葉ではない。

自分たちにも同じ基準を適用する覚悟だ。

もし、石森弁護士の主張が事実なら、重大である。

警察庁が、個別事件の送致直前に処分意見へ影響を与えたのであれば、捜査の公正性だけでなく、警察組織への国民の信頼そのものを揺るがす問題になる。

石森弁護士は麹町署の担当者から、当初は「厳重処分」と説明されていたものが、警察庁からの「横やり」により、立花孝志氏と浜田聡氏について「相当処分」に変更されたと聞いたと述べている。

しかし、誰が、いつ、どの役職の者から、どのような説明をしたのか。

録音、文書、面談記録、メール、正式な申入書、監察や苦情申出の有無はどうなっているのか。

そこまで示されなければ、「警察庁の横やり」は検証可能な事実ではなく、会見における強い印象操作で終わる。

警察組織への不当な介入を疑うなら、記者会見で感情を語るより、法的・制度的手続を通じて証拠を提出し、責任ある検証に委ねるべきだろう。

警察との関係や捜査機関の動きを語る際、裏付けが不十分なら、発信者自身が法的責任を負いうる。

石森弁護士が「警察庁の横やり」という極めて重い疑惑を語るのであれば、高い証明水準を自らに課すべきである。

みんなでつくる党は2024年3月、東京地裁から破産手続開始決定を受けた。帝国データバンクは、債権者約300人、負債約11億円と報じている。

党側の公式説明によれば、党から「おおつあやか後援会」に支出された2000万円について、破産管財人は、破産申立後に党代表者が代表を務める組織へ行われた寄付であり、否認権の対象になるとして、仮差押えと返還請求訴訟を提起した。

大津氏側の説明どおり、前代表時代に巨額の債務や資金流出が生じていたとしても、それは代表就任後の資金移動を無条件に正当化しない。

前任者への批判は、自分の時代の会計処理に対する免責証明にはならない。

政治活動の自由は、破産手続、債権者保護、資産管理に関するルールを自動的に無効化する万能の言葉ではない。

政治活動であれば何をしてもよいのではない。

まして、破産申立後に党代表が代表を務める後援会へ資金が移された構図なら、有権者と債権者が厳格な説明を求めるのは当然である。

会見の空席が多かったことを理由に、メディアが「毒されている」と言うのは、あまりにも安易だ。

記者が来ない理由は、事件の重要度だけでは決まらない。日程、他の重大ニュース、取材人員、資料の新規性、会見の論点、報道価値の判断など、さまざまな要因がある。

説明の不足をメディア批判で覆い隠そうとするなら、それは権力監視を求める政治家の態度ではない。

自らへの監視を嫌う政治活動家の態度である。

必要なのは「被害者の物語」ではなく、検証可能な資料だ

大津氏が受けた性的中傷の問題は、それ自体として厳しく扱われるべきである。この点を曖昧にしてはならない。

警察やメディアへの疑念だけを拡散するなら、会見は説明の場ではなく、責任から逃れるための政治的演出になってしまう。

大津氏と石森弁護士が問われているのは、敵対者をどれだけ強く批判できるかではない。

自分たちにも、敵対者に求めるのと同じ説明責任と証拠基準を適用できるかである。

最も肝心な部分で説得力を失い続ける。

#大津綾香 #石森雄一郎  #説明責任

関連資料・参考URL

・弁護士ドットコム「立花孝志氏ら3人書類送検」
https://www.bengo4.com/c_18/n_20599

・帝国データバンク「みんなでつくる党―破産手続開始決定」
https://www.tdb.co.jp/report/bankruptcy/flash/5034

・みんなでつくる党「後援会への2000万円の支払いについて」

・e-Gov法令検索「破産法」
https://laws.e-gov.go.jp/law/416AC0000000075

・警察庁「ご意見、各種相談・情報提供等」
https://www.npa.go.jp/goiken_index.html

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