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思想家 岸田秀 92歳 永眠『ものぐさ精神分析』多くの文化人に影響を与えた世紀末のニューアカ思想

和光大名誉教授で思想家・岸田秀氏が2026年5月25日、92歳で永眠した。香川県出身。 

葬儀は近親者でとり行う。 

 

早稲田大学、大学院と進み、フランスのストラスブール大で精神分析を学ぶ。

 

このときに、フランスで新しい思想潮流ニューアカデミズムに出会う。

 

のち帰国しフロイトの精神分析学を基に「唯幻論」を展開する。

 

代表作『ものぐさ精神分析』で知られ、人間社会を「幻想」の体系として捉える独自理論「唯幻論」に至った。

1970年代から和光大学で教壇に立ち、77年発表の主著「ものぐさ精神分析」が話題を呼んだ。「幻想の未来」「嫉妬の時代」「唯幻論大全」など著書は多数におよぶ。

 

その思想は、伊丹十三や柄谷行人ら多くの文化人に影響を与え、1980年代の日本におけるニュー・アカデミズムやサブカルチャー潮流の源流の一つとなった。

 

岸田秀みずからの思想「唯幻論」

人間は「本能が壊れた動物」であり、自然から切り離された文化や文明という「幻」のなかで生きている、とした。

 

しかしその真髄は、

本能は「壊れた」のであって、消滅したわけではないと考えた。そこが岸田氏の思想のポイントになってくる。

 

人間が(壊れた)本能に振り回される動物であることは変わらず、それは「文化」では根本的に改変できない部分である。その点で、文化構築主義とは明らかな違いを生んだ。

 

人間は本能が壊れた動物、の他に

人間の自我は幻想でできている

国家も恋愛も道徳も「幻想」

などという独自の思想を生み出した。

 

伊丹十三が影響を受け思想雑誌『モノンクル』を創刊し、岸田思想をポップカルチャーへ接続する試みも行われた。

 

伊丹氏は俳優、映画監督で知られているが

作家、出版人としても活躍していた。伊丹氏は1981年、朝日出版社から雑誌「モノンクル」を創刊する。

「モノンクル」意味はフランス語で

mon oncle

僕のおじさん

1981年、48歳の伊丹十三氏が心理学者であり精神分析家の岸田秀さんとの出会いをきっかけに、自らが責任編集し、当時関心を深めていた精神分析をテーマにさまざまな話題を提供する雑誌を創刊。「ボクのおじさん」という誌名のとおり、親とは違う風通しのよい関係、話し言葉で、同時代の課題を捉えようとする画期的な企画でした。(朝日出版社)

 

1980年代に到来する「ニュー・アカデミズム」の先駆と言われたのだが、

かなりテーマが分散してとりとめのない雑誌といった印象が残る。

 

結局「モノンクル」わずか6号で終刊し、伊丹氏はそこから映画監督の仕事に情熱を注ぐ事となる。

 

モノンクル

https://asahipress.com/special/chronicles/04/?utm_source=chatgpt.com

思想家の岸田秀さん死去、92歳 「ものぐさ精神分析」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/491129

思想家の岸田秀さん死去、92歳 「ものぐさ精神分析」

https://news.jp/i/1432537624118345846?c=302675738515047521?c=302675738515047521

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