東京高裁は22日、カジノを含む統合型リゾート(IR)を巡る汚職事件で、収賄と証人買収の罪に問われた元衆院議員の秋元司被告(52)に対し、懲役4年・追徴金約758万円の実刑判決を言い渡した。無罪を訴えた被告側の控訴を棄却し、東京地裁の1審判決を支持した。 1審判決では、秋元被告が2017年9月の衆院解散日、IR参入を目指す中国企業の元顧問2人から衆院議員会館で現金300万円を受け取ったことなどを認定。18年2月までに同社から計約758万円の賄賂を受け取ったと判示した。 また、保釈中の20年6~7月に元顧問2人に対し、現金授受の現場にいなかったと虚偽証言する見返りに計3500万円の支払いを持ちかけたと認定していた。 控訴審で被告側は、「議員会館で現金を受け取ったという元顧問2人の証言は信用できない」と主張。スマホのGPS記録から、受け取り日に議員会館にいなかったと訴えた。 しかし検察側は「元顧問2人の証言は客観的証拠で裏付けられており信用できる。GPSデータは正確ではなく、議員会館不在の証拠にはならない」と反論し、控訴棄却を求めていた。 高裁は検察側の主張を受け入れ、1審判決を支持。秋元被告の控訴を棄却した。
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