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高市政権と対中緊張の高まり 戦後日本政治の深層構造から読み解く「緊急事態条項」と経済圧力の行方

メディアが語らない“日本政治の危険な連続性”とは何か

1.高市政権と中国の圧力強化

2025年11月、中国商務省が高市早苗首相に対し台湾有事をめぐる発言の撤回を求め、「日本が誤った道を進み続けるのであれば必要な措置を取る」と警告した。この表現は、中国が過去にオーストラリアや韓国などに対してレアアース禁輸や企業への行政制裁を用いて圧力をかけてきた前例を踏まえると、対日経済威圧の段階を引き上げる可能性を示唆するものである。

日本産水産物の禁輸に続く追加措置の可能性も排除できない。だが、ここで本当に問題となるのは「中国の発言」そのものより、なぜ日本国内が、対中緊張をあおる方向へと政治的に誘導されてきたのかという構造的問題である。その文脈の中心に、高市早苗首相の政治基盤と、その背後にある戦後日本政治の深い“系譜”が存在する。

2.高市早苗氏は「安倍政治の後継」なのか

高市氏は長年、安倍晋三氏の最側近として知られ、「安倍政治の継承」を掲げ続けてきた。しかし、安倍氏の政治基盤そのものが、戦後日本の国家観・安全保障観を形づくってきたある種の“宗教右派ネットワーク”の影響下にあると指摘されてきた。

●統一教会(世界平和統一家庭連合)・1960年代以降、日本の保守政治家との深い関係が報じられてきた

・反共産主義を掲げ、冷戦構造の中で“右派運動の精神的下支え”となった
・政策スタンスに強い影響を与えたとする研究も多い

●国際勝共連合旧統一教会の政治組織であり

「反共」「親米」「保守改憲」を掲げる団体として知られる。

●日本会議1990年代以降、憲法改正・靖国参拝・家族観の維持などを中心テーマにしたロビー団体で、安倍政権を強く支えたとされる。これら三者は、思想傾向として以下のような共通点を持つ。

①反共・反中・反韓の感情的ナショナリズム
②親米・親イスラエルを中心とした地政学観
③改憲、とりわけ“緊急事態条項”の導入推進

高市氏の政治的背景も、これら団体との結びつきを指摘されてきた。つまり、高市政権の外交姿勢は、単に“現政権の判断”というよりも、安倍政治の延長線上にあるイデオロギー構造の反映とも言える。

3.自民党はなぜ誕生したか:戦後の「満州人脈」とCIAの影

日本の支配構造の深層を理解するには、1955年の自民党結党の背景を知る必要がある。

●満州アヘン人脈(里見甫ライン)戦前の満州国で、軍や官僚が関与したアヘン利権の資金が、戦後日本の一部政治家に流れたとする指摘は歴史研究で繰り返し論じられている。

●CIAの対日工作冷戦初期、アメリカは「反共保守勢力の結集」を促し、その過程で自民党の結党支援に関与したことは、アメリカの公開文書でも確認されている。つまり、自民党政治の根幹には反共主義(=対中強硬路線)を軸とする戦後レジームがあり、その構造は2020年代まで連続している。高市政権が対中強硬姿勢をエスカレートさせる背景には、こうした“戦後日本の骨格そのもの”があるということだ。

4.CIA・KCIA・国際金融資本家が描いたアジア地政学シナリオ

冷戦以降、国際政治では以下の構造が繰り返されてきた。極東アジアが安定しすぎると困る勢力が存在する→ それは軍需産業、諜報機関、そして国際金融資本家と指摘されてきた。緊張が続けば、軍事費は増え、対米依存は強まる。

逆にアジア諸国が協調してしまうと、アメリカの影響力は相対的に弱まる。韓国のKCIA(国家安全企画部)も冷戦期に“反共ネットワーク”としてCIAと協働し、統一教会がその中で“思想的なハブ”として機能したと多くの研究者が指摘している。したがって中国・韓国・北朝鮮と日本の関係が改善してしまうと、困る勢力が存在するという視点は、冷戦構造の延長線として一定の説得力を持つ。

5.「エセ右翼」構造の形成

この冷戦右派ネットワークは、以下のような“価値観”を日本社会に浸透させてきた。

アメリカ万歳
イスラエル万歳
中国嫌い
韓国嫌い
北朝鮮嫌い
改憲賛成
緊急事態条項に肯定的

いわば、国家主義の皮をかぶったアメリカ依存型のエセ右翼思想である。その思想的基盤の上に、「安倍政権」「高市政権」は位置づけられる。

6.緊急事態条項の危険性:高市政権が進める最大の争点

高市政権が改憲で最優先しているのが「緊急事態条項」である。なぜ危険なのか?

政府が国会を飛ばして命令を出せる
私権制限が強化される
選挙を延長できるため、政権が固定化されやすい
財政や法の運用が行政に集中するつまり“非常時”を口実に、権力を事実上無制限化できる条文となり得る。

この条項は、戦後日本が最も避けてきた「国家権力の暴走」の入り口であり、多くの憲法学者が警告している。

7.なぜ経団連は消費税減税に反対するのか

高市政権が“国民生活重視”を掲げながら、消費税減税を拒み続ける背景には、以下の理由がある。

●経団連の構造経団連の中核企業は多国籍企業化しており、国内消費よりも「法人税減税」「労働規制緩和」を求める傾向が強い。国際金融資本家・投資ファンドと利害が一致することも多い。

●消費税は「法人税の穴埋め」消費税を下げると、財務省は法人税や所得税を上げざるを得ないそれを経団連は絶対に避けたい結果として「消費税減税は絶対にやらない」という政治圧力が働くつまり、高市政権が消費税減税を行わない理由は経団連=国際金融資本家の利害を優先しているからという構図になる。

8.安倍政治の延長線としての「売国政治」安倍政権は

外資による株式取得の自由化
NTT法見直し
企業統治改革(アクティビスト強化)
水道事業の外資解放
防衛費の米国企業向け支払い増
農業の市場開放

などを進め、「国家主権よりもグローバル資本が強くなる」方向へ政治を動かした。高市政権はこれを「継承」すると公言している。

9.メディアが語らない本質

もっとも危険なのは、「これらの構造をメディアがほとんど報じない」という点である。

●なぜ報じないのか

大手メディアが財界(経団連)の広告に依存している
政府とメディアの「記者クラブ」制度が情報を握ってしまう
放送法・NHK人事などで政府がメディアを統制しやすい

その結果“対中強硬”や“改憲”のリスクが十分に議論されないまま、世論だけが誘導されていく。これこそが最大の問題である。

10.中国の「必要な措置」発言の真の意味中国は日本の政権交代ごとに、微妙に態度を使い分けてきた。

しかし今回は明確に「日本が誤った道を進み続ければ」と述べている。この“誤った道”とは、言い換えれば台湾をめぐる軍事的緊張を高める行動、
米国との政治的同盟を強める行動、国内での改憲機運を盛り上げる行動に対する警告である。

中国は、日本の内政的変化―特に「緊急事態条項の導入」を、対中包囲網の強化につながる改憲」として捉えている可能性がある。

11.結論:高市政権の危険性は“対中外交”そのものではない

本当に危険なのは

・戦後保守の“反共ネットワーク”を継承した政権が国家の権限を強化しようとしていること
経団連・国際金融資本家の要望が最優先され、国民の生活が後回しにされること

メディアがこれらの構造を全く報じず、政治監視機能が失われつつあることその結果、対中緊張だけが一方的に拡大していくことである。

中国の圧力はあくまで“外圧”だが、日本の政治構造は“内側からの劣化”が進んでいる。そして、この構造を継承した高市政権が改憲を、特に緊急事態条項を急ぐことは戦後日本が守ってきた立憲主義の根幹が失われるリスクを孕んでいる。この問題を語らないメディアこそ、最大の問題なのかもしれない。

さくらフィナンシャルニュース

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