浮かび上がる「警察とAV業界の癒着」構造
京都地裁は8月21日、インターネット動画投稿サイト「FC2」の創業者・高橋理洋被告に懲役3年、罰金250万円、執行猶予5年の有罪判決を下した。
表向きは「わいせつ動画配信による不当な利益追求」への司法判断だが、その背後には日本特有の歪んだ構造である警察とAV業界の癒着、既得権益を守るための締め付けが透けて見える。FC2はかつては自由な動画投稿サイトとして知られた。その寛容さは、国内サービスが持つ厳格なガイドラインとの差別化にもなり、多くの利用者を惹きつけた。
しかしその自由は、やがて「違法・わいせつコンテンツの温床」とも批判されるようになる。注目すべきは、日本のアダルトビデオ産業が合法とされ、巨大な市場を築いている現実だ。モザイク処理や業界団体の自主規制に守られ、警察も暗黙の了解を与える。その一方で、既存の秩序から外れたFC2のような外部サービスには摘発のメスが入る。「業界が守られる一方、異端は排除される」これこそが二重基準の象徴だ。「異端者」への見せしめか?日本のAV業界には警察庁OBの天下り先が存在し、業界団体と警察との協調関係は周知の事実だ。これまで警察は「モザイクの濃淡」「審査団体の認証」といった曖昧な基準で摘発をコントロールしてきた。FC2が提供していたのは、そうした「業界と警察が築いた秩序」から逸脱したプラットフォームである。
海外拠点を活かし、日本の規制を巧みにすり抜けていた。結果としてFC2は巨額の利益を得たが、その成功こそが警察・業界双方にとって脅威となった。今回の有罪判決は、単なる法律違反の裁きではなく、「秩序を乱した異端者への見せしめ」の意味合いを帯びているのではないか。判決は実刑を避け、執行猶予とした。求刑通りの有罪ながら、刑務所収監までは至らない。これは、国際的な批判を意識した落とし所だろう。性表現の自由が広く認められる米国で暮らしてきた高橋被告を「即実刑」とすれば、日本の法制度の古さが露呈してしまう。だが同時に、執行猶予付き判決は「日本の性表現規制は変わらない」という宣告でもある。司法はあくまで、既得権益を守る方向での秩序維持を優先した。この事件が私たちに突きつける問いは重い。規制は本当に国民の利益か、それとも業界利権を守るための仕組みか?
ネット時代の「表現の自由」は、誰の手で守られるべきか?もし司法と警察が「国民」ではなく「業界」と手を組み、異端者を摘発する方向に動くなら、日本のネット空間の自由はますます狭められていく。
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