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特集:移民をめぐる「虚像」と「現実」れいわ新選組叩きの裏に潜む参政党の自己矛盾

「移民推進政党はれいわだ!」と声高に叫ぶ参政党。しかし、その背後で繋がるのは、経団連と蜜月の自民党タカ派勢力。 ――誰が本当に安い労働力として移民を受け入れたいのか。

序章:SNSで拡散された「れいわ=移民推進」論
2025年夏、山本太郎率いるれいわ新選組が、JICAによる「アフリカ・ホームタウン構想」を国会で取り上げ、説明責任の欠如を追及した。山本氏の論点は「誤解を招きかねない国際協力政策が、将来的に移民推進に繋がる危険性を孕んでいる」という警鐘であった。
ところが、この発言を逆手に取ったのが参政党である。党幹部や支持者は SNS上で「山本太郎が移民を推進している」「れいわは移民歓迎政党だ」と繰り返し拡散し、対照的に「参政党こそ日本人ファースト」と強調した。一見すると「保守と革新の対立」に見えるが、果たしてそう単純だろうか。むしろ構図は逆転しているのではないか ――。


第一章:れいわの懸念は「推進」ではなく「警戒」
山本太郎の主張は決して「移民歓迎」ではない。彼はむしろ、JICAのHPに記載されている「移民を推進する」という項目に着目し政府やJICAが十分に国民や自治体に説明をしないまま、誤解を招くプロジェクトを走らせている将来的に「安価な労働力の導入」へと転換する危険があると指摘しているのである。
つまりれいわのスタンスは「移民推進」ではなく「拙速な移民政策に対する警戒」であり、参政党のレッテル貼りは事実をねじ曲げたプロパガンダに近い。


第二章:参政党が掲げる「日本人ファースト」の仮面
参政党は近年、保守層やナショナリスト層を中心に支持を伸ばしている。その主要スローガンは「日本人ファースト」「移民反対」。だがその言説を鵜呑みにしてよいのか。

日本の移民率は、2024年6月末現在で3.3%(376万9,977人)
参政党神谷代表は、先日の記者会見で10%までは許容できると発言
実際は、移民の率を増やすことに推進してはいないか?


同党がしばしば共闘や連立の可能性を語るのが、自民党タカ派の高市早苗氏、麻生太郎氏である。問題は、彼らがいずれも経団連と深く結びついているという点だ。
経団連の主要政策の一つは「労働力不足への対応としての外国人材受け入れ拡大」。高度人材だけでなく、建設・介護・農業などの分野で「低コスト労働力」として外国人を求めてきた。これは安倍政権時代から続く一貫した方針であり、特定技能制度の導入もその延
長線上にある。
つまり、参政党が「移民反対」を掲げつつ、もし高市・麻生ラインと手を組めば、結果的に「安価な移民労働力の受け入れ」に手を貸す矛盾に陥るのである。


第三章:自民党タカ派と移民政策の現実
自民党のタカ派は、保守的な言説を好んで用いながらも、実際には経済界の要請に応じて移民政策を進めてきた。
高市早苗氏は過去に「技能実習制度の見直し」を訴えつつも、外国人材の必要性そのものは否定していない。
麻生太郎氏は副総理時代、「人口減少を補うには外国人の活用も選択肢」と発言。この二人が率いる勢力と参政党が手を組むなら、その先に待つのは「日本人ファースト」ではなく、むしろ「経団連ファースト」である。


第四章:経団連と「安価な移民労働」のシナリオ
経団連のシナリオは明快だ。
①人口減少と人手不足を口実にする
②移民を「労働力」として制度的に受け入れる
③日本人労働者の賃金上昇を抑制する
このシナリオは、短期的には企業の利益に繋がる。しかし長期的には、低賃金労働層の固定化、地域社会での摩擦公共サービスへの負担増をもたらす危険がある。
つまり、本当に「移民推進」をしているのは経団連とその意向を汲む自民党タカ派であり、参政党がそこに連立で接近するならば、移民反対」という看板はまやかしに過ぎない。


第五章:なぜ参政党は矛盾を抱えたまま「反移民」を叫ぶのか
参政党が強硬な「反移民」論を叫ぶのは、支持層の感情に訴えるためだ。しかし現実政治において権力を握るには、経済界や自民党タカ派との協調が不可欠となる。その瞬間、理念と現実の矛盾が露わになる。
つまり参政党の「移民反対」は、あくまで動員のためのポピュリズムであり、実際の政策決定段階では経団連の論理に呑み込まれる可能性が高いのだ。


第六章:本当に「おかしい」のは誰か
ここで改めて整理しよう。
れいわ:移民政策の拙速化に懸念を表明 →移民推進ではない
参政党:表向きは「反移民」 →だが自民党タカ派と組めば、結果的に移民受け入れに加担
自民党タカ派&経団連:労働力不足解消を口実に、低コスト労働力として外国人を制度的に拡大。つまり「移民推進」を真に進めてきたのは、参政党が接近する自民党タカ派と経団連であり、れいわはむしろそれを警戒している側だ。この構図を無視して「れいわ=移民推進」と叫ぶのは、政治的レッテル貼りに過ぎない。


まとめ:有権者が見抜くべき二重構造
日本社会が直面する課題は、人口減少と労働力不足だ。この現実にどう向き合うかは避けて通れない。だが「移民政策」をめぐる議論が、政党間のレッテル貼りやポピュリズムに矮小化されれば、国民の選択肢は歪められる。
れいわの警鐘を「移民推進」とすり替える参政党のレトリック。その一方で、経団連と自民党タカ派との蜜月を通じて「安い労働力としての移民」を受け入れる道に踏み込む――。
この二重構造こそ、有権者がもっとも「おかしい」と感じるべき点ではないか。

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