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侮辱罪改正後の運用を検証 法務省検討会、追加的な処罰強化は見送る判断

2022年に改正刑法が施行され、処罰が強化された侮辱罪について、制度の運用状況を検証してきた法務省の有識者検討会は2026年1月26日、報告書案を公表した。
検討会は、現行制度の下で一定の効果が確認されているとして、法定刑の引き上げや適用対象の拡大といった追加的な法改正については、現時点では行う必要はないと結論付けた。

侮辱罪を巡っては、インターネット上での誹謗中傷を背景に見直しの議論が進み、2022年の刑法改正により、従来の拘留・科料に加え、懲役刑や罰金刑が導入された。改正法の付則では、施行後おおむね3年を経過した時点で、制度の検証を行うことが定められている。

この規定を受け、検討会は2025年9月から議論を開始。報告書案では、改正後の運用により、悪質な事案に対してより適切な対応が可能になったと整理した。

一方で、インターネット上の誹謗中傷については、依然として深刻な状況が続いているとも指摘した。法務省によると、改正法が施行された2022年7月から2025年6月末までの間に、ネット上の行為を理由として侮辱罪で罰金または科料が確定した人数は104人に上る。

検討会は、相談件数が増加傾向にあることなどを踏まえ、今後も関連施策の実施状況や効果、事例の蓄積を継続的に検証する必要があるとした。その上で、さらなる法改正については、今後の議論や運用実績を見極めた上で判断すべきだとしている。

また、政府に対し、侮辱罪の運用に関わる関係機関に対して、①被害者への適切な対応、②事案の内容に応じた処分や量刑、③表現の自由の重要性を踏まえた慎重かつ適正な判断――を求めるよう提言した。

報告書は、2026年2月にも正式に取りまとめられる見通し。



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