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【伊藤詩織初監督作品『Black Box Diaries』ブラックボックス・ダイアリー プライバシー侵害の波紋】

4年間の争いを経て元TBS記者山口敬之氏から勝訴した、あの伊藤詩織氏(35)が波紋を投じている。

それは自身が被害に遭った性的暴行の調査に乗り出す姿を自ら監督・撮影したドキュメンタリー映画『Black Box Diaries』に端を発す。

2017年に伊藤氏が元テレビ局員山口敬之記者からの性的暴行被害を訴えた記者会見の直後から、自身の名誉毀損を主張し、逆に伊藤さんを訴えるなど、法廷闘争が続いた。そこから約6年の歳月をかけて制作したものだ。

スマートフォンに残していた当時の思いなどをもとに構成し、日本社会が抱える数々の問題を明らかにして行く。

『新聞記者』『月』などの映画製作会社スターサンズが製作を手がけ、イギリス・アメリカとの共同製作により完成させた。

映画の内容は、伊藤氏が受けた被害とその後の民事訴訟、そして日本の司法制度の問題点を描いている。特に、彼女がホテルで意識を失っていた状況で性行為に同意していなかったことを証明する難しさや、司法の対応に焦点を当てた。

〈海外で大絶賛 第97回アカデミー賞ノミネート作品〉
2024年1月にアメリカで開催された第41回サンダンス映画祭の国際長編ドキュメンタリーコンペティション部門に正式出品され、その後、50以上の映画祭で上映され、18の賞を獲得。

さらに、第97回アカデミー賞の長編ドキュメンタリー映画賞にノミネートされ、日本人監督として初の快挙を達成している。
アメリカやイギリスの他にも、チューリッヒ、釜山などの主要都市でも公開が始まっている。

〈映像や肖像権を一部無断で使用した疑い〉
この映画に関して、インタビュー映像や音声が許諾なく使用されたものがあるとの指摘があり、訴訟の代理人を務める弁護士が対応を求めている所だという。

裁判以外で使わないと誓約した監視カメラの映像の無断使用が問題に上がっている。

また、非公開だった集会の場面での参加者の発言が無断で使われている。その集会は2017年12月に日本で開かれ、約30人が参加した。

その映像が映画後半に約2分40秒ほど流れている。ここで日本人女性記者たちが語っている内容が一部の発言者の承諾がないまま使われたというのだ。

〈タクシー運転手が亡くなったとの噂について〉
その他にも伊藤氏と元記者2人が乗ったタクシー運転手の姿や証言、捜査に関わった刑事や伊藤氏の民事訴訟で代理人だった西広陽子弁護士らとの会話が、無断で使用されている。

この件について伊藤氏側は、タクシー運転手との連絡が取れなくなったと騒ぎ、死亡したのではないかという噂が広まった。正式な確認はまだだが、伊藤氏への協力が何らかの理由で打ち切られた可能性もあるとされている。

公益通報者のプライバシーが守られない問題も生ずる。(警察内部で、当時警視庁の刑事部長だった中村格氏が山口氏の逮捕状をもみ消した。)
山口氏逮捕が急遽取り消しとなったことなどを伊藤氏に伝える人物の音声も、加工無しで使われているというのだ。

また伊藤氏は山口氏との損害賠償を求めた裁判中においても、弁護団会議にも強引にカメラマンを同行させてカメラを回すなどして注意を受けた経緯が過去にあった。

〈「映像を使う前に確認させて欲しい」約束したのに守らなかった伊藤氏〉
2021年12月、伊藤氏から映画化の相談があった際に、西広弁護士らは、
「公表してはいけない内容を使わないよう必ず上映前に確認させてほしい」
と要望し、伊藤氏は了承したという。

だが、2023年12月、米国の映画祭で上映されると報道で知り、伊藤氏に
「動画を勝手に映画で使うのは、誓約違反になる。承諾を得る必要がある」
と伝えた。

2024年1月に配給会社「スターサンズ」(東京)から「カメラ映像を使用しない方向で検討中」と連絡があったものの、7月のメディア向け上映会で動画や音声の無断使用が判明した。

〈伊藤氏側弁護士らも映画の公開に警鐘を鳴らす〉
伊藤氏は自身の弁護士をも裏切った形だ。伊藤氏側弁護士には、西広陽子弁護士、伊藤和子弁護士がついている。

そして記憶にも新しい2024年、創価学会に著作権侵害としてスラップ訴訟をおこされていた七ツ星氏を弁護している佃克彦弁護士がいる。佃弁護士は上記二人の代理人弁護士という立場だ。ややこしいが弁護士の弁護士を務めている。

西広弁護士は2024年12月18日、取材に「映画が賞をとれば、無断使用のようなやり方にお墨付きを与えることになる。許されないことだ」と語り

「伊藤さんは、泣き寝入りしないために声を上げたはずなのに、声を上げた人が泣き寝入りを強いることをしている。彼女なりの『正義』の表し方なのだと思うが、一弁護士として見過ごせない。ペンも暴力になるが、映像や音声も暴力になる。私との会話が無断で録画されている映像を目にし、ただ大きなむなしさだけが心に残った。これ以上失望する人を出さないでほしい」と訴えた。

佃弁護士はもう伊藤氏との直接な話だけでは事態が好転しないと判断して、2024年10月24日に東京地裁記者クラブで記者会見を開いてメディアの皆さんに改めて伊藤氏に呼びかけてもらいたい趣旨を述べた。
SNSでは伊藤氏側の強引なやり方に対して、アメリカで訴訟を起こせば良いのに、という意見も出ているが
「こちらの指摘した内容をクリアしてなんとか、みんなが(伊藤氏を)応援できるような内容でもって映画を上映して欲しい。」と佃弁護士は語った。

〈日本でも『Black Box Diaries』を上映しろ!いやとんでもない!と賛否両論〉

これらの状況から、伊藤氏のドキュメンタリー映画制作に関しては、称賛と批判の両方が寄せられている。

「性被害の泣き寝入りを許さない」という声はもちろん「裁判記録や事件の全貌が伊藤氏にどのように写っているのか」
という興味や、元TBS記者山口氏の一連の態度を許せないといった性加害の流れを受けてこの映画に興味を持った人達の声は高まっている。

しかし、伊藤氏が資料や肖像権のプライバシーを侵害したことは許されない行為であり、多くの関係者が裁判のために資料や肖像権を提供したのに、それを彼女が映画製作に使ったことに対し重大な責任を問われるのは当然だと言える。

弁護団側は、「伊藤氏が性被害を受けたのは本当のこと。この映画の問題と、性被害の裁判のこととは全く別問題」とし、「彼女が果たしたい正義だったり、伝えたい思いだったりに意を唱えるつもりは全く無い。」と述べている。ただやり方が間違っている部分については直して欲しい」ということを訴えているだけだと主張した。

〈『ユーパロのミチ』クラファンして集めた資金はどこへ〉
そして一方で伊藤氏が2019年にクラウドファンディングで資金を集めて制作を進めていた別のドキュメンタリー映画『ユーパロのミチ』は、6年経った現在も未完成のままであり、支援者から説明責任を求める声が上がっている。

参考サイト:さくらフィナンシャルニュースnote

Black Box Diaries

Black Box Diaries

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