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【独占続報】「株価297円で買いたたき!?」――A氏 vs エルディ社(福井県福井市、東野智幸代表取締役)、ついに法廷決戦へ

「1株297円」――この金額が、静かだった株主と企業の関係を一変させた。
本誌が既報した、実業家・A氏と地方建設会社エルディ株式会社(福井県福井市、東野智幸代表取締役)との間で進行中の株式買取交渉が、ついに法廷闘争という新たな局面に突入した。

ことの発端は、エルディ社側代理人である佐藤丈文弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、第一東京弁護士会24008)・佐々木秀弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、第一東京弁護士会31105)・石井颯人弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、第一東京弁護士会62124)・海老原一輝弁護士(西村あさひ法律事務所・外国法共同事業、第一東京弁護士会64925)がA氏に対して提示した1株297円、合計7128万円の買取提示。A氏側はこれを「簿価純資産を著しく下回る不当な価格」として一蹴。加えて、「介護事業の売却計画」や「役員退職慰労引当金の過大計上」などを理由に、会社の実質価値はさらに上方修正されるべきだと主張。4月15日付で、福井地裁への価格決定申立てに踏み切る構えを明らかにしていた。

そして迎えたエルディ社からの反応は――。

「うちは正当な価格を提示している」――エルディ社、真っ向から反論
4月中旬、エルディ社はA氏側に対して文書で回答を送付。その中で、自社が提示した297円という価格について、「相応の根拠に基づいた妥当な価格である」と改めて主張。
 さらに、A氏側が指摘した事業売却計画や会計処理の不備についても「そのような計画は存在せず、計上も適正である」と全面否定した。

そして驚くべきことに、A氏側が求める価格が「1株当たり純資産額(1187円50銭)を上回る水準」と読み取れるとして、「それでは話にならない」と突き放す姿勢まで見せたのだ。
結果、エルディ社も「協議での合意は極めて困難」と判断し、自らも株式売買価格決定の申立てに踏み切る方針を表明。
表面上は「和解的解決を希望する」としつつも、実質的には全面対決の構えを取っている。

交渉決裂で浮上する「企業価値のブラックボックス」

「簿価純資産をベースにすれば1株あたり1187円」「提示は297円」――両者の主張は実に4倍近い開きがある。
果たしてその差の背景には、どのような企業価値評価のトリックが潜んでいるのか。
金融関係者の間では「地方建設業にありがちな内部留保の過小評価や、外部開示されない事業再編の計画が疑われる」といった声も上がる。また、A氏側が裁判所に提出予定とされる「第三者会計事務所による株式評価証明書」が、今後の攻防のカギになると見られている。

裁判所が“適正価格”をどう判断するか

今後は、福井地方裁判所において、企業の財務状況や実質的な資産価値をめぐる詳細な審理が行われる見通しだ。
株式評価の専門家の意見、過去の配当実績、隠れ資産や含み損益――あらゆる「数値」が白日の下にさらされることになる。

終わらぬ攻防、続く駆け引き

両者は「裁判外の任意交渉の継続も可能」との余地を残しているが、このような水面下の腹の探り合いは、ますます泥沼化する恐れもある。
企業が株主に向き合う時、「価格」は単なる数字ではない。信義と説明責任が試される真剣勝負だ。
次号では、A氏側が提出予定の株式評価報告書の中身に迫る――。


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