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前澤友作氏、Metaを提訴の損害賠償裁判 広告審査の「故意」巡り攻防 東京地裁で口頭弁論

東京地裁(中島元基裁判長)は24日、ZOZO創業者で実業家の前澤友作氏が、米Meta Platforms社(旧Facebook社)などを相手取り、画像権侵害を理由に損害賠償を求める訴訟(令和6年(ワ)70196)の口頭弁論を開いた。

原告側は、Metaの広告審査システムの不備を「密室の故意」と指摘し、侵害広告の放置を問題視。一方、被告側は審査プロセスの有効性を主張し、両者の主張が激しく対立した。

侵害広告の審査体制に疑問符

弁論では、Metaのプラットフォーム上で前澤氏の画像が無断使用された侵害広告が、審査を通過して掲載された経緯が焦点となった。中島裁判長は「画像識別技術は人間を超えた技術と理解している」と前置きしつつ、原告の主張を検討。侵害広告の存在を踏まえ、「侵害しているものと理解している」と述べ、被告側の責任を追及した。

被告側によると、侵害広告はプラットフォームに掲載された後、5日間で883件が削除されたという。しかし、広告審査時に削除されず掲載された事実が問題視され、裁判長は「いつ認識をしたのか」と被告に説明を求めた。原告側弁護士は、これを「密室の故意」と表現し、「認識していたのに削除されていないのではないか」と指摘。広告が出稿されればMetaの収益につながるため、意図的に放置された可能性を匂わせた。

さらに、原告側は2020年8月に侵害広告の発生をMetaに通知していた点を挙げ、「通知後も審査をパスしたのは故意ではないか」と追及。被告側は「加工の有無によって侵害に気づく差がある」と釈明したが、原告側は「他のプラットフォームでは人の審査が入っている。Metaは緩い」と反論し、審査体制の「最新技術」を疑問視した。原告側は「侵害広告に加工されたものはなかった」と主張し、裁判長は「広告システムについて具体的なものを明らかにしてほしい。5日間で全て認識できたのはなぜか」と被告側へ詳細な説明を要求した。

内部告発の影と過失の認定

弁論では、本件とは別件ながら、Meta内部で侵害コンテンツの認識と削除怠慢に関する内部告発があった点も言及された。これらは海外メディアで報じられており、原告側はこうした事例を挙げて被告の体質を批判。一方、裁判長は「侵害広告の認識をしていたか否か」「重大な過失があったのか、故意であったか」と核心に迫り、具体的な事実関係の解明を促した。

原告側弁護士は「違法な広告がどれだけ出ていたかを全て認識するのは無理。キリがないほど出ているため、個々に対する主張・立証はできない」と苦慮を吐露。一方、裁判長は「原告のクレーム時点でなぜすぐに削除できなかったのか」と被告に質した。

背景と今後の行方

本訴訟は、前澤氏の肖像権が侵害されたとして、Meta Platforms社ほかに対する損害賠償請求。ソーシャルメディアの広告審査責任が問われる象徴的なケースとして注目を集めている。次回弁論では、被告側が求められた広告システムの詳細説明が鍵となりそうだ。

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