目 次
- 現在、『人質司法』で争っている主な国賠訴訟は3件となった
- 黒川敦彦・根本良輔国家賠償訴訟の第4回公判
- 人質司法の位置づけは日本の司法への汚点
- 角川歴彦、東京五輪汚職事件 贈賄罪で逮捕、無罪主張も勾留226日
- 角川氏と黒川・根本両氏の裁判の違い
- 4人の被害者により集団訴訟も起こされている人質司法
- 裁判官の裁量はほぼ崩れない!最大の難所〜裁判官の判断は「違法」になりにくい(裁量尊重の壁)
- 人質司法なぜ今日まで続き、指摘がされていなかったか?
- 今後の展開 訴訟の連鎖起こるか?
- 『人質司法』裁判を多くの人に知ってもらいたい 周知は知の力へ
- 畝本直美検事総長の談話「到底承服できない」(2024年10月、無罪判決後)
- 最近の『人質司法』被害者死亡例 拘禁症状を侮ってはいけない「渋谷GRAY(GRAY TATTOO)」店主・故長谷川継之介さんの例
現在、『人質司法』で争っている主な国賠訴訟は3件となった
角川歴彦KADOKAWA元会長と、黒川氏、根本氏、そして4人の被害者による集団訴訟である。
彼らがおこした『人質司法』は憲法違反として真正面から「人質司法違憲訴訟」を争う公共訴訟だ。
黒川敦彦・根本良輔国家賠償訴訟の第4回公判
2026年3月18日、つばさの党代表の黒川敦彦氏と、元幹事長の根本良輔氏が、2024年11月6日に提訴した国家賠償訴訟(それぞれが1000万円、合計2200万円請求)の第4回公判が、東京地方裁判所で開かれた(餘多分宏聡裁判長)。
第3回公判以降、原告代理人はさらに証拠書類を追加提出。
今回は黒川氏の代理人である馬渕弁護士により、現在の刑事訴訟法の運用について、憲法や国際条約の趣旨に反している可能性があると指摘がなされた。
具体的には、被勾留者が「なぜ勾留されているのか」という理由の説明を裁判所に求め、法廷で争うことができる「勾留理由開示」という制度があるものの、実際には十分に機能していない点を問題視している。
事実として黒川氏は勾留開示を2回行ったが、裁判官は「罪証隠滅のおそれがある」といった抽象的な理由のみを述べ、具体的な根拠や詳細な説明は示されなかったとされる。
そのため、制度としては存在していても、実質的には勾留の妥当性を十分に検証できない形になっているのではないか、という指摘である。
馬渕弁護士は更に、
「本来ならば保釈が前提になる制度で今回争われている国賠訴訟に関して憲法34条[逮捕拘禁の際直ちに理由を聞き弁護士を呼ぶ権利]が実現していないという憲法違反、これを裁判所としてどういう判断を下すのか。憲法34条を想起したのはGHQであり人身拘束手続きというものを実装すべきということをアメリカは考えていたのだ」と述べた。
また、根本良輔氏の代理人である井桁大介弁護士は
更に海外事例を踏まえ、「制度そのものの違憲性」に加え、「運用の恣意性」に関する主張を追加し、両者の政治活動が大きく阻害された点についても、国家賠償の理由として改めて訴えた。
第4回公判では国側代理人にも反論の機会が与えられる予定であり、大量の資料を持参して出廷したが井桁弁護士が、さらに数点の海外事例に関する証拠追加を求めたことから状況は一変した。
国側は「第3回公判で主張・証拠は出揃ったと認識していた。この段階での追加は問題がある」として、証拠提出の却下を求めた。
これに対し裁判長は
「原告の主張の重みは強く受け止めている。これはいたずらに時間稼ぎのための提出ではないことも理解できる」
と述べ、次回期日までの証拠提出を許可した。
ただし「これ以上の追加は無くして欲しい。次回までに主張を完結させること。」と条件を付した。
さらに裁判長は
「裁判所としても本件を軽微な事件とは考えていない。十分に検討しきちんと判断したく思っている。」とも述べた。
結果として、反論準備のため書類をスーツケースに入れ持参していた国側代理人は主張機会を得られず、使われなかった書類をまたスーツケースに押し込み、次回に出直しとなった。
第5回公判の期日は東京地裁5月22日11時予定。
※公判の日時や場所は変更される可能性があるため、最新の情報を確認することをお勧めします。
人質司法の位置づけは日本の司法への汚点
過去にも代用監獄・長期勾留は度々批判され続けており日本の刑事司法における勾留・保釈運用のあり方は、個別事件を超えて制度的課題として議論され、今回の黒川敦彦氏および根本良輔氏による国家賠償訴訟も、それに位置付けられる。
角川歴彦、東京五輪汚職事件 贈賄罪で逮捕、無罪主張も勾留226日
東京五輪汚職事件で贈賄罪に問われた出版大手KADOKAWA元会長の角川歴彦氏も、2022年9月の逮捕後、無罪を主張して否認を続けたことなどを理由に保釈が認められず、刑が確定していない段階で約226日間にわたり勾留が続いた。
角川氏は2024年6月に国賠訴訟を東京地裁に提訴しておりその請求額は2億2千万円。
「無罪を争う人ほど長期間拘束されるのは憲法・国際人権法違反」と明確に人質司法制度自体を問題視し争っている。
国側がまだ本格的な反論(答弁書の実質的内容や口頭での積極的反駁)まで至っていない。重箱の角つつき程度。提訴から1年半以上経っても、国側の本格反論はまだ出ておらず、口頭弁論が淡々と続いている状況だ。
そのような中、角川氏は2026年1月22日、東京地裁で刑事事件の判決を受け、懲役2年6か月・執行猶予4年(求刑懲役3年)の有罪となった。
角川氏と黒川・根本両氏の裁判の違い
角川歴彦氏側はチーム名『人間の証明』にあるように「国際人権に対して国内憲法」で制度全体を問う全体制度、人権を問う大枠訴訟。
黒川氏根本氏側は「海外運用論に対して国内憲法」で『運用の急所を突く』司法実務のあり方を問いている。
物騒であるが軍事作戦に例えると
チーム『人間の証明』がシステムを丸ごと吹き飛ばすならば、黒川根本チームは特殊部隊の『人質司法』司令部奪還作戦といったところか。
角川『人間の証明』チームは「国際人権 vs 国内憲法」で制度全体の違憲性を正面から問う、裁判所の「憲法判断」を制度丸ごと吹き飛ばす“SCUDミサイル”計画。
黒川根本氏側は理論上憲法判断まで行かなくて良いように、海外事例を大量提出「この判断はおかしい」と証明し、憲法判断に踏み込まなくても「個別違法」が成立しやすい構造。いわば言論武装した特殊部隊によるピンポイント破壊作戦。
《角川訴訟》
エリート刑事事件型
大型汚職事件
社会的影響巨大砲「法を変える」「世の中を変える」「日本の制度を変える」
長期勾留の象徴例
すなわち
世の中を変え世論に訴えていく型
《黒川・根本訴訟》
政治活動抑圧型
選挙活動・政治表現の自由「人権侵害受けました」「この運用は明らかに矛盾」
捜査運用の恣意性
すなわち
民主主義の根幹を正す民主主義論点型
いずれも『国際法あるいは海外事例に対しての国内違憲』が、「制度を動かす」波動になる。
4人の被害者により集団訴訟も起こされている人質司法
2025年に入り3月24日には、4人の被害者による「人質司法に終止符を!訴訟」(「人質司法に終止符を打つための集団訴訟」)が、国を相手取り東京地方裁判所に提起された。
日本初の「人質司法」違憲を問う4名による集団訴訟として位置づけられている。
角川歴彦『人間の証明』を援護射撃する、法改正を促す訴訟。
高野隆弁護士が中心となり多くの専門家集団が動いてより制度全体を直接攻撃する集団訴訟を準備・提起する流れが生まれた。
この集団訴訟の特徴は
✦無罪確定者が原告にいる。
✦現在も勾留中の者が原告にいる。
✦刑訴法条文そのもの違憲
と主張している。
浅沼智也氏
強制わいせつ容疑で逮捕、暴行罪で起訴されたが、一貫して無罪を主張。保釈請求を複数回却下された後、約3ヶ月半(110日間)の勾留を経て無罪判決確定(2025年1月)。
浅沼氏は「僕は人生のうち約1年3ヶ月の貴重な時間を失いました。大学院に合格し2024年4月から社会人院生になる筈でしたが、それも叶いませんでした。」と述べ、この冤罪によって人生を大きく狂わされたと訴えた。
盛本央樹(ひさき)氏
最終的に無罪判決を受けたが、長期間の保釈拒否により身体拘束を強いられた原告の一人。
柴田(しばた)氏
詐欺事件などで勾留され、現在も受刑中または長期勾留の影響を受けた原告。勾留中の過酷な環境(独房、接見制限など)を陳述。
天野遥氏
2018年11月逮捕以来、6年以上にわたり勾留が継続中の被告人(裁判中)。無罪を主張し続け、保釈が認められず出廷も叶わない状況。
各原告が110万円の国家賠償を求めている。
原告のうち2人(浅沼氏と盛本氏)は無罪確定済みだが、他の2人(柴田氏、天野氏)は勾留が長期化しており、現在も「人質司法」の被害を受け続けている。
3件の国賠訴訟が果たして、法の壁『人質司法』をブレイクスルーできるのか?
裁判官の裁量はほぼ崩れない!最大の難所〜裁判官の判断は「違法」になりにくい(裁量尊重の壁)
つまり
・勾留決定
・保釈却下
・再逮捕
これらは
「合理性が全くない」レベルでないと違法にならない
ここが最大の難所だ。
人質司法なぜ今日まで続き、指摘がされていなかったか?
勾留決定・延長・保釈・不服申立ての各段階で別々の裁判官が関与するため、どの判断が決定的に誤っていたか特定しにくい。
責任が分散し、誰も責任を負わない(相互無責任の構造)。裁判官も検察官も無責任のベールに守られ、個人責任が問われにくい。
結果、行政・司法・立法すべてに「人質司法」を是正する積極的な動機が生まれず、半世紀以上温存され、強固なシステムになってしまった。
今後の展開 訴訟の連鎖起こるか?
国はこれらの訴訟と「職務行為の適法性」を盾に争う姿勢だが、たとえ敗訴しても最高裁レベルや法改正に波及することが考えられる。
✦多数の原告
✦無罪確定者がいる
✦現在進行被害者がいる
✦人権団体が支援
この形は典型的な制度改正トリガーを引く流れだ。制度変更が起きる歴史的なパターンだという。
3件の裁判が絡む『人質司法』国賠訴訟は、今後続けて誰かが第3第4の裁判をおこすきっかけになる波及効果、訴訟連鎖を生む契機にもなり得、展開が注目される。
『人質司法』裁判を多くの人に知ってもらいたい 周知は知の力へ
『人質司法』の問題を多くの人に知ってもらい、判断を仰ぐことを目的として、チーム『人間の証明』弁護団は、東京地方裁判所の法廷の中でも最大規模となる、約100人が傍聴可能な法廷を確保し、積極的に傍聴を呼びかけている。
また勉強会も開催し、著名人や弁護士が講師となって、法律に詳しくない一般市民にも分かりやすく裁判の流れや問題点を解説している。2026年1月9日の勉強会には映画監督の周防正行氏、3月11日に行われた勉強会では、ジャーナリスト江川紹子氏が登壇した。
『人質司法』撤廃に向けて、多くの重要人物が関心を寄せ、行動を始めていることが伺える。
さらに、つばさの党の黒川敦彦氏も裁判の様子を自身のYouTubeで配信し、裁判後のライブ配信では傍聴者の質問に答える姿が見られた。
多くの刑事事件は、善悪の判断によって内容が受け止められがちである。
しかし、法の運用を巡る違憲訴訟は専門性が高く、一般の人にはその意味が理解されにくい側面がある。
それでも、私たち誰もが冤罪に巻き込まれる可能性を否定できない以上、この問題は現代社会が直視すべき重要なテーマとなっている。
畝本直美検事総長の談話「到底承服できない」(2024年10月、無罪判決後)
(袴田事件)の再審無罪判決(2024年9月26日言い渡し、同年10月9日確定)に関連して、判決に「到底承服できない」と批判し、控訴すべき内容としたため、名誉毀損として袴田さん側から国を提訴される事態になっている(2025年提訴、2026年現在も係属中)。
最近の『人質司法』被害者死亡例 拘禁症状を侮ってはいけない「渋谷GRAY(GRAY TATTOO)」店主・故長谷川継之介さんの例
2024年12月16日、「渋谷GRAY(GRAY TATTOO)」店主・長谷川継之介さんが警視庁(渋谷警察署管轄)により麻薬取締法違反(営利目的譲渡)容疑で逮捕された事件。
同年4月に店内で「合法CBD」と偽ってΔ8-THC(麻薬成分)を含む植物片・ジョイントやクッキーなどを客に販売した疑いが持たれていた。
最終的に不起訴処分で釈放されたものの3ヶ月ほどの勾留が続いたため、拘禁症状が影響したのだろうか2025年2月18日朝、総武線津田沼駅で線路に飛び込む。
警察・報道により自殺と判定。
死去当時、釈放から間もなく「人質司法が命を奪った」との声が一部で広がっていた。
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