「選挙と鬱」──ポップにして過酷な選挙ドキュメンタリー
「選と鬱」というタイトルからだと、なんとも重たいテーマだが、青柳拓監督(32)の世界観もあり、一見ポップで疾走感あふれる一作と映るだろう。選挙とか関係ない人も、関係ある人も、 脳を働かせているすべての人に突き刺さる鬱というテーマ。
政治に興味がなくても、この作品を見ていると何故か不思議とかけ声や、拍手を送りたくなる心境に駆られる場面に出くわす。
青柳監督は、監督第2作目、コロナ禍でのウーバー配達員経験をセルフドキュメンタリーした『東京自転車節』で注目を集め、
『フジヤマコットントン』では甲府の障がい者作業所施設で働く人達の人間ドラマをドキュメンタリーで追った。
今から3年前、前回の2022年参議院選挙。突如立候補した水道橋博士(62)は「反スラップ法」を掲げ、山本太郎党首(50)のれいわ新選組から、出馬の意向を固める。
映画評論家の町山智浩氏(63)は、「水道橋博士の選挙なら面白い!」と自身のSNSを通じ
『水道橋博士のドキュメンタリーを撮ってくれる映画作家を募集』
と投稿をし、これに青柳監督が応じた。
選挙コーディネーターのダメ出しに街宣車の中で膝を詰める水道橋陣営。現実がスクリーンというガラス越しを経て、演技ではない言葉の一つ一つに臨場感が溢れる。
「政治は躁じゃん。鬱の人に政治家なんかできないもん。人の為になんか生きられないよ。自分の為にも生きられないんだから」
博士自らが選挙活動中に自然に口にした言葉。
演説を聴きに来ていた人が、鬱病の相談を。
そのとき、発していた言葉が、実は自分自身に問いただしていた言葉だったのだ。
「精神科医師が言うには、自分の能力以上に、ものごとを詰め込み過ぎてキャパシティオーバーになっちゃったんですよ。」
スクリーンの中の、どことなくテンション低めの水道橋博士。
水道橋博士の険しい表情、息遣いがアップで記録され選挙活動の臨場感が感じられる。
スタッフの中には、
「選挙期間中は、もうずっと、なるだろうなとは思っていたけど…これを口に出すと、こう…なるのが嫌だから」
気づいていた人もいた。選挙ポスター等を担当した芸人でデザイナーの原田専門家氏(51)だ。
選挙が終わって見えたものは…?
選挙活動はさながら広告戦争。学生の頃の部活動を思わせる。街行く人の前で大声で演説。挨拶。
小さな政党だったりしたら人が足りない分、役割負担が大きくのしかかる。
これが大体、2週間ほど続くのだ。参議院選挙活動期間は17日。
終わった後は実際に選挙後鬱(選挙ブルー)になるような状態になる候補者や関係者は少なくない。
激しい選挙活動が一段落した後に、急に気力や活力が失われ、抜け殻状態に陥る心理的現象。
水道橋博士の演技ではない表情、選挙戦そのままの映像が収められている。
ダンカン氏(66)、山本太郎氏、そして三又又三氏(58)のテンションに比べると水道橋博士の表情や表現は硬く、一見緊張しているのかとも取れる。
誰か立候補者の応援演説をする立場だったらもっと心は軽かっただろう。
当選するか落選するか、を追っていく映画であるはずだった。が、初登庁から3ヶ月…水道橋博士の発病と、ストーリーが転回。
「精神科医師が言うには、自分の能力以上に、ものごとを詰め込み過ぎてキャパシティオーバーになっちゃったんですよ。」と水道橋博士は過去の自身を振り返る。
精神科で治療を受けて、現在は状態も良くなり、映画の舞台挨拶を日々こなしている。
もともと、水道橋博士が立候補を決意したきっかけは、SNS上での投稿をめぐる名誉毀損だった
2022年2月、博士は当時の大阪市長松井一郎氏に関するYouTube動画のサムネイルを自身のTwitterで引用リツイートし、それに対し松井氏から即日「訴える」とのリプライが届いた。
それから博士は、
「権力による言論封じ」
とも言われるスラップ訴訟の問題を広く社会に伝える必要を感じ、
「反スラップ法」
の制定を掲げて出馬を決意するに至った。
青柳監督は正直に水道橋博士を見て、
「社会を変えたいというよりは、自分の問題を知らしめたいという思いが強いのかなと思っていました。」
と打ち明けている。
そして水道橋博士は、自らの得意な範囲から逸脱した、政治の難局を真摯に受け止めようとしたのであるが…
議員会館引っ越しのシーンでも…
最後の方に出てくる、議員事務所引き上げの際の引っ越し作業のときもカメラが密接している。
水道橋博士が持ち込んだ本の山、果たしてどんな本だろうと
、ざっと目を凝らしたところ政治関連のものが一切なく、代わりに自身の真骨頂というべき芸能関係の本や文芸に分類されるものがほとんどだった。
頭を解放されたい、という水道橋博士の内面の状態が映し出された。
政治を真面目に考えてない政治家だっているというのに
しかし、政治が得意ではないという人も政治家になってしまう。
国政を容易に考え、国会で寝てしまい、給料泥棒と言われる人もいるというのが現状。
現代社会を反映
現代社会に生きる人々は気が付かず夢中になってしまっている困難のスパイラルに陥ったとき、振り返る癖を身に着けておいたほうが良い。
水道橋博士自身のためにもこの映画は意味のあるものである。
選挙活動は極論、営業と同じ?
選挙にも詳しい実業家に話を伺った所「選挙活動は営業活動と同じ」と言う。
「選挙運動は、メンタル病んでいる人はダメ。精神的にきついでしょ。」
とバッサリ。
「飛び込み営業とかできないタイプは選挙には向いていない。
光通信とか、リクルートとかああいうところで叩かれないとダメ。(過労死、長時間労働で有名な会社である。)
嘘はダメだけど。300回経営者交流会に足を運んだって、誰も連れて来れないようじゃ意味が無いんだ。」
と、こういうタイプが選挙に強いということを挙げた。
ハードモード過ぎやしないかとも思うが、
正に、ドブ板選挙の極致、田中角栄氏にはじまり、悪名高き小池百合子氏(73)、今ではカリスマ教祖の様な参政党の神谷宗幣氏(47)、また、パフォーマンスのプロ、れいわ新選組の山本太郎氏の度胸はこれらをおおよそクリアできるだろう。
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選挙と鬱 公式サイト
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https://motion-gallery.net/projects/senkyo_to_utsu
選挙と鬱 作品情報
https://movie.jorudan.co.jp/film/101398/
選挙と鬱
https://eiga.com/movie/103675/
選挙と鬱(2025)
































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































































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