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若者のタトゥーブーム急増 暴力団の「隠す」刺青文化から「見せる」ファッションへ 市場規模、8年で倍増

日本で長年タブーとされてきた刺青(いれずみ)が、若者を中心にファッションとして急速に浸透している。

2025年現在、グローバルタトゥー市場は約24億ドル規模に達し、2032年までに約48億ドルへ拡大する見込みで、国内でも年平均10%以上の成長が予測される。
暴力団の「見せない文化」から一転、SNS映えを意識した露出度の高いデザインが主流化。
海外文化の影響と自己表現の多様化が背景にあるが、除去を後悔するケースや社会的偏見も根強く、議論を呼んでいる。

ある統計によると、2025年の国内タトゥー保有者は数百万人規模と推定され、特に20~30代で顕著だ。別の調査では、若者の約15%が「いずれタトゥーを入れる」と回答し、顔や手の甲など従来「隠す」部位から、目立つ場所へのデザイン移行が進んでいる。
都内のタトゥースタジオ関係者は「ファッション業界の影響で、海外トレンドを取り入れたデザインの需要が増えた」と語る。
SNS上では、K-Popやヒップホップアーティストの影響で「顔タトゥー」が話題に上がり、「マンガキャラをモチーフにしたタトゥーが流行」「涙型タトゥーを入れる若者が急増」といった投稿が目立つ。

このブームの背景には、グローバル化とデジタルメディアの普及がある。ある海外メディアの2022年報道では、SNSを通じてセレブのタトゥースタイルが日本に波及したと指摘。
別の調査では、20代以下の約6割が「タトゥー規制の緩和」を支持し、ファッションや趣味としての一般化を望む声が強い。SNSでも、海外トレンドの逆輸入が加速し、「タトゥーは見えないと意味がない」との意見が散見される。

一方、伝統的な「刺青文化」との対比が、ブームの複雑さを浮き彫りにする。
日本では縄文時代から文様の文化があり、江戸時代には刺青が罪人や遊郭の象徴として定着。
明治期の禁止令で犯罪イメージが強まり、戦後は暴力団が「見せない文化」を確立した。
ある元警察関係者は「暴力団の刺青は忠義の証。体にびっしり入れるが晒さないのが掟」と説明。
温泉や公衆浴場の入墨禁止ルールもこの影響だ。


これに対し、現代の若者タトゥーは「見せる」目的が明確で、SNS上で「ヤクザの刺青は隠すけど、タトゥーは目立たせたい」との声が象徴的だ。
刺青とタトゥーの違いは、語源や技法、文化に由来する。
「刺青」は日本語で皮膚に墨を刺す行為全般を指すが、伝統的な和風デザイン(龍や鯉)を連想させる。
一方、「タトゥー」はポリネシア語由来の英語で、グローバルなファッションをイメージ。
施術では、刺青が手彫り技法が始まりとされ、深さが浅く、痛みが強いが立体感ある仕上がりになるのに対し、タトゥーは電動マシンで精密かつ短時間。

ある彫師は「刺青は文化遺産、タトゥーは自己表現ツール。除去時は刺青の方が難易度が高い」と解説。ある調査では、2022年の刺青除去相談が前年比20%増で、若者の後悔が問題化している。
この変化は観光業にも影響を与えている。訪日外国人の増加で、温泉施設のタトゥー容認派が拡大。
観光当局の2025年ガイドラインでは「一律拒否は不当」とされ、一部施設が「タトゥーOK」対応を導入。

SNS上では「温泉で入墨NGは悲しいが、ファッションなら許される?」との声や、「後悔率9割、薄っぺらい自己確認」との批判も見られる。別の調査では、若者の6割が規制緩和を支持し、多様性の象徴としてタトゥー受容を求める。

専門家は「刺青は歴史的背景を持つが、タトゥーは個人の自由。教育で文脈を伝えるべき」と偏見解消を促す。
しかし、就職時の差別は残り、行政は2025年度から啓発キャンペーンを強化する方針だ。

若者の「見せる文化」が広がる中、社会の受容度がどう変化するのか。タトゥースタジオの盛況ぶりが、その行方を示唆している。

さくらフィナンシャルニュース

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