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【誹謗中傷 パラアーチェリー選手小野寺朝子、開示請求したら東オリ選代表手重定知佳だった!】

8月18日弁護士ドットコムニュースによりますと、日本のパラアーチェリー選手、小野寺朝子選手(48歳)が自身のブログに匿名で小野寺選手の名誉を傷つけるコメントを見つけます。

2021年1月5日
「いい加減もう東京パラも無理だし代表入りも無理なの気づきませんか?悪あがきもほどほどにした方がいいですよ」

「ルール違反してない?してるから言ってるんですけど。車いすに乗って競技してはいけないのに車いすに乗ってますよ」

書き込み当時は東京五輪・パラ五輪開催から半年ほど前に当たります。

ブログの書き込みを見つけた際に、小野寺選手の頭によぎったのは、とあるアーチェリーの競技団体でした。小野寺選手によれば、2019年、この団体は、矢の紛失をめぐる書類の不備を問題として、小野寺選手が競技施設を使うことを1年間停止としていました。

小野寺選手がこの団体に対して裁判所に処分取消しを求める仮処分を申し出たところ、団体は処分を取り消したものの、今度は小野寺選手の入会を拒絶したそうです。

このようなやりとりがあったため、小野寺選手としては当初「団体による嫌がらせの投稿か、私のアンチファンによるものではないか」と疑っていました。

小野寺選手
「この団体を疑ってしまったことは非常に軽率だったと反省しています」
 
東京地裁が2022年5月、投稿者の発信者情報開示を命じて、同年6月に小野寺選手にも情報が伝えられた所意外な人物が…

投稿者と特定されたのは、東京パラ五輪の日本代表として出場したパラアーチェリー選手でパリ・パラリンピック日本代表の重定知佳選手(41歳、林テレンプ)だったのです。

「重定さんによる書き込みとはまったく想像もしていなかった」と小野寺選手は驚いた様子を話していました。

日本身体障害者アーチェリー連盟(日身ア連)は、競技者等行動規範で、競技者らへの名誉毀損行為を禁止しています。また、競技者の行動規範違反を知った場合には連盟への報告も義務づけています。

小野寺選手は同月、日本身体障害者アーチェリー連盟などに重定選手の投稿を報告。さらに懲戒請求も申し立てました。

当初、民事で損害賠償請求訴訟を起こすつもりはなかったが、投稿者だと特定された重定選手が変わりなく競技大会に出場していたことに失望したといいます。
小野寺選手
「開示請求訴訟の判決後も、何度かトーナメントで対戦して向き合う機会もあり、不快な思いをしました。相手の代理人から連絡はあっても、本人から直接の謝罪はありません。開示請求にも少なくない弁護士費用がかかります。」

損害賠償請求訴訟を戦うために、アルバイトをして費用を稼いだりもしていた小野寺選手。

その誹謗中傷による書き込みへの損害賠償請求訴訟を求めていた裁判で、東京地裁は2024年8月6日、小野寺選手への名誉毀損を認め、同じパラアーチェリー選手でパリ・パラリンピック日本代表の重定選手に約124万円の支払いを命じる判決を言い渡しました。

東京地裁の大久保紘季裁判官は「東京パラ五輪の代表選考時期に、関係者と思しき匿名の人物から身に覚えのない投稿を立て続けにされ、開示請求によって投稿者が自身のライバルである重定選手と知るに至った小野寺選手の精神的苦痛は相当なもの」「投稿は卑劣なものというほかない」と厳しく指摘しました。
尚、重定選手は6日の判決を不服とし、20日に控訴しています。

日身ア連が公表している2021年度~2023年度のランキングでは、リカーブ女子の部門で、重定選手が1位、小野寺選手が2位につけていますが、いずれも点差は開きがあります。

小野寺選手
「重定さんの実力は圧倒的です。私からすれば月とスッポンで、雲の上の存在です。アーチェリー関係者は皆そう思っているはず。だからこそ、私も周囲も重定さんとは想像すらしていなかったし、私に嫉妬や嫌がらせをする必要があったのかまったくわからず困惑しました。信じられないし、間違いだと思ってしまったほどです」

小野寺選手は、重定選手とは競技で年に1~2回顔を合わせて挨拶する程度の関係で「確執もない」とのことでした。
しかし開示請求を行ってから失望したと言います。

「重定さんは私より成績は圧倒的に格上の存在でしたが、今回の投稿にも、それが発覚した後にも、スポーツマンシップは感じられず、同じスポーツ界で活動するアスリートとして許してはいけないと思いました」と民事訴訟の決断に至った理由を述べました。

重定選手は投稿と同じ年に開催された東京パラ五輪にも日本代表として出場。パリ・パラ五輪は8月28日に開幕し、重定選手は出場予定だったのですが8月23日、重定選手が日本パラリンピック委員会(JPC)にパリ大会の出場辞退を申し入れたことが22日、分かりました。23日に正式発表されるもようです。

参考サイト:
「まさか」パラアスリートを襲った誹謗中傷、投稿者は「圧倒的格上」の日本代表だった…パラ五輪開幕直前の衝撃判決
パラアーチェリー日本代表に賠償命令、ブログ投稿で中傷 東京地裁
アーチェリー重定知佳、パラ辞退 ブログ中傷で賠償命令

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